知って得する病気の知識

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●なぜ潰瘍ができるのか?

1.粘膜が侵食されるわけ

 胃は胃液を分泌して、口から入ってきた食べ物と混ぜ合わせ、食べ物をドロドロに溶かす働きをしています(消化)。この胃液は強い酸(塩酸)と消化酵素(ペプシン)を含んでおり、食べ物だけでなく胃自体をも侵食してしまう力があります。しかし、胃の粘膜には胃液の攻撃に対する防御機構が備わっており、この防御機構と胃液の攻撃との均衡が保たれている限り、胃が侵食されることはありません。逆にいうと、潰瘍はこの均衡が崩れて胃液が粘膜を侵食したときに生じます。

 胃の中でドロドロになった食べ物(内容物)は、強い酸性状態になっており、そのまま次の十二指腸に送られます。十二指腸では、内容物が胃から送られてくると、すい臓や胆のうからアルカリ性の液が分泌されます。そして、それらの液が内容物と混ざり合い、強い酸性状態は緩和されることになります。しかし、なお酸性の状態にあり、ここでも防御機構が働いて攻撃と防御の均衡が保たれています。十二指腸で潰瘍が発生するのは、胃とは逆に、攻撃する側である十二指腸の中の酸性が強くなった場合が多いと考えられています。

 以上のように、潰瘍は胃や十二指腸の働き、つまり“消化”によって発生するので、胃潰瘍や十二指腸潰瘍をまとめて“消化性潰瘍”と呼びます。

2.酸の攻撃と粘膜の防御との均衡が崩れる原因

 胃や十二指腸の粘膜における攻撃と防御の均衡が崩れる原因には、さまざまなものがあります。とくに、胃潰瘍は俗に「脳の病気」ともいわれ、ストレスとの関係が深い病気です。ストレスは、胃液の分泌や粘膜の防御機構を調節している自律神経やホルモンに影響を及ぼします。したがって、まじめ、几帳面といったストレスを受けやすい性格の人も潰瘍になりやすいようです。タバコも胃液の分泌を促すので胃や十二指腸潰瘍の原因になります。また、食事の内容では、刺激の強い香辛料、熱すぎたり冷たすぎる飲食物、大量のアルコールなどが原因になります。さらに、ヘリコバクター・ピロリという細菌の粘膜感染も胃や十二指腸潰瘍の発生に関与しています。


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