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外陰部がおかしい 

男女それぞれの状態をみる

 外陰部は男の子か女の子か判断する大事な場所ですが、さまざまな問題が生じる場所でもあります。

男の子の場合

 男の子の外陰部は陰茎(おちんちん)と、陰嚢(いんのう)からなっており、陰嚢の中には睾丸があります。

○包茎
 陰茎の先端はカメの頭のような形をしており「亀頭(きとう)」と言います。亀頭を覆っている皮膚を包皮と言い、多くの赤ちゃんは、包皮が完全に亀頭を包んでいます。この状態を「包茎(ほうけい)」と言います。
 通常、赤ちゃんの包皮の内面と亀頭の表面はくっついています。成長とともに陰茎は長くなりますが、包皮は同じように大きくはなりません。その結果成長とともに包皮は亀頭から離れます。
 包皮が多い場合は成長しても亀頭を覆っています。包皮を反転して亀頭を露出できる状態を「仮性(かせい)包茎」と言います。包皮を反転できず亀頭を露出できない状態を「真性包茎」と言います。おとなの場合、真性包茎は手術をすることで改善します。子どもは、包皮と亀頭が癒着して反転できない子が多くいますが、成長とともに包皮が伸び、癒着も徐々にとれてくるため、おとなと同じように考える必要はありません。
 また、子どもの包皮は非常に薄く、反転させようと包皮を無理に伸ばすと包皮が裂け、出血することがあります。とくに巾着のようなおちんちんはなりやすいので無理をしないことが大切です。  ただし、包皮に包まれた先端が針の穴のように小さく、おしっこをするときに包皮が風船状になり、尿線がまっすぐ出ないときは医師に相談してください。

○亀頭包皮炎
 包皮が赤くはれた状態を亀頭包皮炎と言います。ときにうみが出ることもあります。無意識におちんちんを触ってばい菌がつくためなることがあります。
 亀頭の皮膚は常に表面がはがれて再生されます。そのはがれた皮膚を「恥垢(ちこう)」と言います。亀頭が包皮に覆われていると恥垢が溜まってばい菌がつき、亀頭包皮炎になるため、清潔にしておくことが大事です。包皮をうまく反転できるときは恥垢を取ることができますが、できないときは無理に取ろうとしないでください。亀頭包皮炎になったときは、抗生物質の軟膏を塗布したり、抗生物質を内服すればすぐに改善します。

○陰嚢水腫(いんのうすいしゅ)
 陰嚢に水が溜まった状態を陰嚢水腫と言います。新生児の6%にあると言われており、乳児期に自然に治ることが多く、2歳を過ぎてもあるときは、手術によって治療します。

○停留精巣(ていりゅうせいそう)(停留睾丸)
 陰嚢内に睾丸がない状態を停留精巣と言います。早産児では約30%に、正期産児では約3%に、1歳児では0.3%にあると言われています。多くの場合、睾丸は成長とともに陰嚢内に下がってきます。睾丸の下降が認められないときは1〜2歳で手術をします。

○そけいヘルニア
 腹腔内の臓器が鼠径部に脱出した「脱腸」状態をそけいヘルニアと言います。男の子では、陰嚢内に腸の一部が入り、陰嚢が肥大していることがあり、男の子の発症は女の子の3〜5倍と言われています。たいてい陰嚢を圧迫すると元に戻りますが、まれに戻らないことがあります。戻らない状態をヘルニアかんとい言い、この状態は脱出した腸が壊死(えし)する可能性があるため緊急に手術をする必要があります。子どもの3〜5%に認められる状態です。発見したらできるだけ早期に手術することが原則ですが、一般的に手術は生後2か月以降、体重が5キロ以上をめどに行います。

女の子の場合


○外陰膣炎
 男の子に比べ女の子は陰部の異常は少ないですが、男の子の亀頭包皮炎に相当する外陰膣炎があります。この病気は、膣をみると赤くなっており、パンツやオムツに緑色や黄色っぽいおりものがついていることで気づきます。子どもが陰部を手で触り、ばい菌が入り炎症を起こしてなることが多いようです。

○陰唇癒合症(いんしんゆごうしょう)
 左右の小陰唇に何かの原因で炎症が起こり、膜状に癒合した状態を陰唇癒合症と言います。ピンセットなどで左右の癒合を取り除き、抗生物質の軟膏を患部に塗れば癒合しなくなります。

○そけいヘルニア
 男の子に比べ少ない病気ですが、そけいヘルニアになると、大陰唇の上の方が盛り上がっているので分かります。ここを触ると腸管の内容物を感じます。まれに卵巣が入りこんでいることがあります。男の子と同じように、発見したらできるだけ早期に手術する必要があります。
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