VOICE 医師会に入った先輩の体験談

これからの発表や研究の基礎になる経験ができました

沖縄県医師会医学会賞
利用者Aさん

C私は臨床研修中に、県医師会の研修医向け医学会で発表し、賞をいただきました。応募したきっかけは、研修で消化器内科を回ったときの経験でした。

当時、肝性脳症による意識障害のある、若年成人の患者さんを診る機会がありました。肝性脳症は、有害物質であるアンモニアが体内に溜まることにより意識障害を起こす疾患です。多くは肝硬変など肝臓の機能が障害されていたり、シャントが起こってアンモニアが体内に回ってしまう場合に発症することが多いのですが、この患者さんの場合、肝性脳症を起こす一般的な原因が全く見られず、何度か同じ症状で運ばれてきては、原因不明とされていました。気になって、患者さんが退院した後も、上の先生に相談しながら論文などを読んで調べました。すると、小児では先天性の遺伝子欠損によってこのような症状を引き起こす例があることがわかり、それがこの患者さんにもあてはまることがデータから推測されました。若年成人では珍しい例だったので、「こういう症例もあります」と学会で発表したところ、賞をいただくことができました。

このように論文や資料などを自分で探して調べた症例発表は初めてでした。これからの発表や研究の基礎になるような経験ができたので、とてもいい機会をいただいたと思っています。

大学院生のとき、医賠責や医師国保は頼れる存在でした

医賠責・医師国民健康保険
利用者Bさん

C私は研修を終えて大学の医局に入り、30代になった頃に大学院生になりました。それまでは勤務先で医賠責や健康保険の加入手続きを行ってくれていたのですが、大学院生になると加入すべき制度も変わりますし、手続きも自分で調べて行わなければなりません。どうしようかなと思っていたとき、父から「医師会の制度を使ったらどうか」と勧められました。父は公立病院の副院長だったので、医師会のサポートについて詳しかったんです。そこで私は大学医師会を通じて医師会に入会しました。

常勤ポストがなく、市中病院でのアルバイトがメインになる大学院生にとって、すべての勤務先で補償を受けられる医師会の医賠責は本当に心強かったです。また医師国保も保険料が安く、手続きもさほど大変ではありませんでした。

研究が思うように進まなくて、医局にも組織にも守ってもらえなくなるのでは、という不安の中で、医師会に入っていることの安心感もありました。私はたまたま父が勧めてくれたおかげで医師会のサポートを知ることができましたが、若手医師はそういう情報を知る機会がありません。今回の冊子のように医師会が積極的に情報発信をしてくれたら、勤務医や大学院生も医師会を活用しやすいのではないかなと思います。

家庭中心の働き方から、総合病院の産婦人科へ復帰できました

日本医師会女性医師バンク
利用者Cさん

C私は関東の大学を卒業して、産婦人科の医師として系列病院で5年研修を受け、そのあと大学院に進学しました。大学院の間に妊娠・出産し、学位を取った後、さらに1年だけ系列病院に勤めてから、主人の地元である関西の病院に就職しました。

このころは非常に多忙でしたが毎日が充実していて、楽しく働いていました。しかしその反面、家庭が疎かになっていたのも事実でした。子どもが不安定になったり家族が大きな病気をしたりして、「もっと家庭を大事にしたい」という気持ちを持つようになりました。

そこで不妊治療の専門病院に転職しました。不妊治療は特殊領域ですので、一度しっかりと勉強してみたいと思っていたのも理由のひとつでした。ただ、結果的に自分には合わないなと思ったのと、やはりお産が好きなので、再び周産期医療に戻りたいと思い、以前からホームページで知っていた女性医師バンクに相談しました。

復帰の際の不安はもちろんありました。周産期医療から数年離れていた間に、新しい知見が出ていたり、治療のスタンダードが変化したりした部分もあったので、対応してついて行くのが大変でした。ただ、私より下の世代の先生たちも快くいろいろなことを教えてくれる環境で、本当に働きやすいと感じます。

ブランクがあっても、専門医を取れる環境を探すことができました

日本医師会女性医師バンク
利用者Dさん

C私は学生結婚で、大学卒業時点で2人の子どもがいました。卒業後は育児が忙しく、医局にも入らずにいました。少し落ち着いたころ、友人の紹介で理解ある麻酔科の教室に受け入れていただき、研究生として無給で1年間勉強させていただきました。その後、非常勤で麻酔科医として働いていたのですが、主人が実家の眼科医院を継ぐことになり、私もその手伝いをすることになりました。経営に加えスタッフの教育も全部私が担当することになり、医師としての仕事からは離れてしまいました。

医院経営も子育ても落ち着いた頃、「自分もそろそろ医師としての仕事をしたい?」と思い始め、思い切って主人に「研修に行きたい」と相談してみました。すると「せっかく行くなら、眼科の専門医を取ってこい」と言ってもらえたので、そういう条件で働けるところを探そうと、女性医師バンクに相談しました。私のようにブランクが空いてしまうと一人で探すのも難しいだろうと思ったからです。

今は大学の臨床研修センターの医員として、後期研修医の方々と同じ研修を受けさせていただいています。不安もありましたが、周りの方々のサポートもあって助かっています。大学では、医院の症例とはまた違った先進的なことも多く学べるので、日々とても充実しています。