大学紹介

防衛医科大学校

【教育】世界に羽ばたく自衛隊医官を育成

防衛医科大学校 教務部長 
耳鼻咽喉科学講座 教授 塩谷 彰浩

先生

防衛医科大学校は、自衛隊医官(医師である幹部自衛官)となるべき者を養成し、かつ、自衛隊医官に対して自衛隊の任務遂行に必要な医学についての高度な理論、応用についての知識と、これらに関する研究能力を習得させるほか、実際の診断・治療に関わる臨床実習及び研究を行うことを目的として、防衛省に設置された組織であります。

本校は、学校教育法に基づき医学教育を行う大学の設置基準に準拠した教育を実施しています。その教育目標は、自衛隊医官の特性を基調とした人格、識見ともに優れた有能な総合臨床医の養成です。

本校の教育課程は、1年次から2年次にわたる進学課程、1年次後半から6年次までの専門課程により構成されております。進学課程の教育は、高い知性と倫理観を備えた高潔な人格及び豊かな教養を身につけた人間味あふれる医師の育成に重点を置いています。専門課程は、21の臓器別等の授業科目で構成され、基礎医学と臨床医学を有機的に統合させた形の講義、実習及び病院実習を行います。その講義や実習を通じて、医師として必要な専門知識や診療法などを効率よく習得できるよう配慮しています。4年次後期に共用試験(CBT・OSCE)を実施しStudent Doctorの認定を受け、6年次までの間66週にわたり、診療参加型臨床実習に参加し臨床教育の充実を図っています。

本校の特徴として、自衛隊医官として任務遂行に必要となる防衛医学系講義を第2~4学年に4単位設定し、軍事医学の歴史・災害医学・国際貢献活動における感染症対策等の教育を実施しています。

このような教育を通じ、巣立っていった本校卒業生が、災害派遣・国際協力等において、国民から信頼される自衛隊医官として、今後ますます活躍するものと確信しております。

【研究】防衛医大、研究最前線

防衛医科大学校 防衛医学研究センター長 櫻井 裕

防衛医大の特徴は、何と言っても「防衛医学」という他の大学にはない、特徴的な使命を持っていることである。

「防衛医学」は、一般医学を基盤としながら、防衛という特殊な環境下で発生する様々な事態に対し、国民の生命を守り、隊員の生命を守るため、医学として何ができるかを検討する学問である。昨今のテロ事件は、銃弾や爆発物を使用することが多い。外傷に対する第一次的な救命方法が止血であることは論を待たない。十分な医療資源の無い環境下でも、有効な止血を行うことは非常に重要である。今年度から防衛大臣からのご下命を受け、防衛医学先端研究が動き始めている。現在走り始めているのは「戦傷病・外傷分野」の研究であり、前述の止血研究、爆発物などの爆発衝撃波が生体に与える影響の研究、外傷を受けた人たちの職場復帰までの有効な手段を探る外傷疫学研究が行われている。これらの研究は、一般医学における最先端の知見を総動員して行われている。

医科大学として、一般医学は学生を育てるうえでも、社会に対する責任からも、非常に重要である。防衛医大で行われている医学研究は、疾病発生の原因を探る基礎的研究はもとより、新しい治療法の開発など臨床研究に至るまで、非常に幅広い研究が各講座の得意分野を生かしながら行われている。また、防衛医大病院は、地域の中核病院としての側面と、防衛省内で唯一の特定機能病院としての側面を併せ持ち、安全保障上の観点からの要請にも応えられるように常に最新の医学動向をとらえ、医療・医学のシンクタンクとしての機能に磨きをかけている。日本で唯一の防衛省機関の医科大学校としての強みを生かし、今後も更なる研究成果を求めて日々努力していく覚悟である。

【学生生活】「医師である幹部自衛官」への道を邁進する

防衛医科大学校 医学部 4年 赤井 駿
同 4年 今氏 晶梨

赤井:防衛医大では1〜2年生の春、夏及び冬に定期訓練があります。卒業後全国の各駐屯地・基地に赴任した際、私たちが診療する主な患者は自衛官であり、これらの訓練を通じ、自衛官がどのような仕事をしているのかを学生のうちから学びます。1年生は自衛官としての基本的な動作などを身につけます。2年生では、部隊等の支援を得て訓練を実施します。実弾で射撃をしたり、空挺団実習で落下傘降下訓練の一部である飛び出しの疑似訓練をしたりすることで自衛官として働く姿を鮮明にイメージできました。

今氏:2年生のときにあった習志野訓練も思い出深いです。朝の3時に突然起こされて、怪我人を助けに行くというシナリオで、夜明け前から毛布で担架を作って患者役の重たい自衛官の方を運ぶ、というかなりハードな内容でした。

赤井:学生は6年間学生舎(寮)生活をすることになります。朝は6時35分に点呼があって、ベッドの上げ方など生活面の細かなところまで先輩に指導を受けます。平日は外に出ることができない環境なので、慣れないうちは結構辛いです。しかし寮では仲間たちと一緒なので、お互いに支え合いながらいつの間にか何でも話し合える仲になりました。

今氏:それに防衛医大には対番という制度があります。1年生にマンツーマンで2年生が割り振られて、学生生活全般についてサポートしてくれます。寮生活に馴染むことができないうちは、対番の先輩が部屋まで来て慰めてくれることもありました。対番の絆はとても強く、対番の関係でつながったずっと上の世代の先輩までが一堂に会して飲み会をすることもあります。既に働いている先輩の話を聞くことはとても参考になります。寮生活を通して築いた同期や先輩方との関係は、医師になってからも私を支えてくれると思います。

防衛医科大学校
〒359-8513 埼玉県所沢市並木3-2
04-2995-1211
「医師になる」ということ。 読者アンケートはこちら