民生委員・児童委員
川崎市 民生委員・児童委員
楢林 照江さん 吉田 紀代子さん 冨岡 茂太郎さん

チーム医療のリーダーシップをとる医師。円滑なコミュニケーションのためには他職種について知ることが重要です。今回は、地域に住む幅広い世代の住民の見守りに携わる、民生委員・児童委員を紹介します。

幅広い年齢層の住民と関わる

みなさんは、お住まいの地域の民生委員・児童委員(以下民生児童委員)さんをご存知ですか。民生児童委員は厚生労働大臣から委嘱を受け、ボランティアで活動をしています。今回は川崎市で民生児童委員を務めている冨岡さん、吉田さん、楢󠄀林さんにお話を伺いました。

「民生児童委員は、地域の人たちを見守ったり、悩みごとの相談などを受けています。子育てサロンや高齢者会食会などの場で、小さいお子さんがいるお母さんやお年寄りなど、地域に住む幅広い年齢層の人たちから、お話を伺っています。」

民生児童委員は地域ごとに担当が分かれています。多くは自分が住む近隣の地域を担当し、自身も生活しながらご近所の方の様子を注意してみたり、電話や対面で相談を受けたりしています。民生児童委員は話しやすい雰囲気づくりを大切に活動しています。

「私たちの役目を果たすには、しっかりとした信頼関係づくりが欠かせません。笑顔でご挨拶し、住民の方との距離を縮めるようにしています。また、相手のお話を傾聴するよう心がけています。こちらがどんどん話してしまうと、相談したいのに言葉が出てこないという方もいるので、ゆっくりお話を伺います。時には、老後の自分自身の身の振り方など、ご家族には言えない悩みについて、相談にいらっしゃる方もいます。」

地域包括ケアの一員として

1day相談内容は、医療・福祉へのニーズの多様化に伴い年々複雑化しているそうです。

「民生児童委員はあくまでも関係機関とのパイプ役です。悩みごとの相談を受けて、問題の解決に動いてくれる行政機関につないだ場合、その後の状況を知ることができないこともあります。民生児童委員として、どこまで個別のケースに関わればよいかの判断は難しいです。また、頼られすぎてしまい、頻繁に相談の電話がかかってくるなど私たちの日常生活に支障が出てしまう場合もあります。過度な負担を防ぐために、行政とも話し合いをしています。

時に大変なこともありますが、住民の悩みごとが改善されたり、感謝の言葉をいただくと、やりがいを感じます。民生児童委員の活動は全国で100年近く実施されており、これほど長く続く地域に根差したボランティア活動は他にありません。

現状、医師との関わりはほとんどありませんが、地域包括ケアシステムの構築が進めば、地域に精通した民生児童委員の重要性はより増してくるでしょう。向こう三軒両隣の精神で地域の人たちの安全安心を守るため、今後は医師と民生児童委員がざっくばらんにお話できる環境になればより良いと思います。」

※この記事は取材に基づく内容となっていますので、各自治体により実際の取り組み等は異なる場合があります。

 

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