大学紹介

岡山大学

【教育】医師としてのプロフェッショナリズム

岡山大学大学院 医歯薬学総合研究科 細胞組織学分野 教授
医学部医学科  教務委員長 大内 淑代

先生

岡山大学医学部は明治3年(1870年)、岡山藩医学館に始まり、今日までに1万3千人以上の卒業生を輩出しています。本学の教育理念は、「一視同仁の医の理念を貫き、思いやりの心を持った謙虚な医師となり、すぐれた医療、創造性の高い研究活動を通じて、国際的にも貢献できる医師・医学研究者となるよう忍苦精進する人物を育成する」ことです。本学では、地域医療に貢献すると共に、国際的な視野をもった実践人を育成することに取り組んでおり、以下のような特色ある6年一貫教育を行っています。1年次では、導入教育として教養科目に加え、専門基礎科目、養護施設訪問などの早期体験実習があります。また、本年度より新しくプロフェッショナリズム教育を創設し、医師としての職業観の涵養を早期から行っています。1年次後半からは、基礎医学必修科目の履修が細胞組織学から始まります。2年次では、肉眼解剖学実習(解剖体慰霊式を含む)、免疫学など専門基礎医学の履修を重ねます。3年次では、1〜2年で学んだ基礎医学の知識を基に、問題解決型グループ学習である「基礎病態演習」を履修します。この演習は留学生と共に行い、一部は英語で行われます。5月からは、3か月間、医学研究インターンシップにより国内外の基礎・社会・臨床医学系の研究室に派遣され、医師にとって必要不可欠な研究マインドを育てます。4年次では、法医学など社会医学を学ぶとともに、CBT(医学知識の試験)および OSCE(臨床技能試験)という大学間共用試験を受け、Student Doctor認定式を経て臨床実習(全72週間;6年次まで)が始まります。現在、医学教育は大きく変わりつつあります。医師としてのプロフェッショナリズムを在学中に、充分に育むことが重要です。その基本は、冒頭に述べた思いやりと謙虚な心であり、病める人を救いたいという気持ちです。それと共に、自己実現のために挑戦を惜しまない若人の皆さんを本学に歓迎いたします。

【研究】これからの医療を目指して

岡山大学大学院 医歯薬学総合研究科 眼科学分野 准教授 松尾 俊彦

医学部で学ぶことは医師への道筋ですが、必ずしも臨床医にならないといけない道ではありません。行政職に就いたり、研究に邁進する選択もあります。では、医師でなければできない研究とは何でしょう。それが臨床研究であり、法律に基づく臨床試験(治験)です。今、医学研究を取り巻く環境は大きく変化しています。2013年に再生医療関連法が成立、2016年には臨床研究法案が国会提出され、今後は臨床研究も法律の中で実施することになるでしょう。岡山大学では、臨床研究、動物実験、遺伝子組換え実験に関する教育セミナーを毎月開催し、研究の「作法」ともいうべき事項を学ぶ機会を共有しています。現在、岡山大学病院では、中四国の多くの関連病院と連携し、特定の遺伝子変異がある肺がんの患者集団に分子標的薬を使ってその適応を広げるための大規模臨床研究を行っています。心疾患の細胞治療、難治性がんの治療を目指す遺伝子治療、安全性が分かっている既存薬を別の用途で使う薬の再評価(repositioning)の医師主導治験も進行中です。手術で切除したがん組織などを保存して活用する岡山大学病院バイオバンクの存在も、創薬を視野に入れた今後の展開の基盤となります。次世代シークエンサによるがんの網羅的遺伝子変異検索によって薬を決めるがん治療も進んでいます。総合大学の利点を生かし、医工連携によって生まれた新たな医療機器の治験を行う予定もあります。治験や臨床研究を取りまとめる新医療研究開発センターでは、医療職だけでなく、多彩な人材が協働しています。研究の種を育てて臨床現場に届ける仕組み(橋渡し)を整えた全国9か所の「革新的医療技術創出拠点」の1つとして、岡山大学は動いています。

美しいキャンパスで、未来を担う若い人たちを育てることに力を入れている岡山大学。私たちと一緒に、日本のそして世界の患者さんに、よりよい治療法を届ける研究をしませんか。

【学生生活】充実した実習で、高い実践力を身につける

岡山大学 医学部 5年 大塚 勇輝
同 5年 日高 啓介

日高:岡大医学部はもうすぐ創立150周年を迎える、歴史ある大学です。長い歴史を持ちつつ、新しいことにも積極的なところが、岡大の魅力です。

大塚:岡大は学生の意見を大切にしてくれる大学だと思います。僕たちは、「医学教育学生会」の代表を務めています。毎月、先生方や事務の方と、カリキュラムの方針や内容に関する意見交換会を行っています。学生が医学教育の改革に直接関わることができる点に、岡大の先進性を感じます。

日高:医学教育学生会の取り組みの一つとして、先生方のご協力のもと、留学を経験された先輩方の体験談をまとめた冊子を作りました。忙しい医学部生の留学を促すことが目的です。

大塚:いま、岡大では「脱ガラパゴス!」を目標にかかげ、国際的な基準で評価される、高い臨床能力を持った医師の育成を目的とする医学教育改革に取り組んでいます。そのため、例えば実習では、診療参加型が徹底されています。病院実習で学生はチームの一員として扱われ、カンファでのプレゼンや患者さんの病態把握を多くの科で任せてもらいます。かなり大変なのですが、やりがいも感じます。外科的手技を経験させてもらえるチャンスも多く、そのぶん岡大の卒業生は実技のレベルが高いと評価してもらうことも多いと聞きます。

日高:その他にも、教職員と学生へのインフルエンザとB型肝炎の予防接種を、5年次の全学生が指導医同席で実施する実習も行っています。これは日本初、かつ唯一の取り組みだそうです。学生の時から色々なことを経験させてもらえて、すばらしい機会が与えられていると日々感じています。

※医学生の学年は取材当時のものです。

 

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