交流会を終えて

交流会でのディスカッションを受けて、日本医師会副会長の今村聡先生にコメントをいただきました。

多様な意見を集約し、制度やあり方に反映させる

今年も、医学生・日本医師会役員交流会に、多くの学生さんに参加していただきました。

日本医師会は、医学部の教育のみならず、臨床研修や専門医の仕組みも含めた「医師養成」全体に様々な形で関わっています。今回は、まさに医師養成の途上にいる皆さんから様々な意見を聞くことができ、私たちにとっても大変参考になりました。頂いた意見を、少しでも医学教育や医師養成のあり方を良くしていくために役立てられればと思います。

ディスカッションの中で、「様々な考え方の学生がいるから、学生の代表として意見を言うのは難しい」という声がありました。私たち日本医師会も、様々な考え方の医師がいるなかで、「医師を代表する意見」を国の政策や制度に対して届けていく立場にいます。多様な意見を集約し、様々な人に配慮するのは簡単なことではなく、時には批判を受けることもあります。しかし誰かが代表して声を届けていかなければ、学生や医師の意見が制度やあり方に反映されることもありません。皆さんも、何かしらの「代表」になる機会があれば、アンケートなどで周囲の意見を集約しながら、積極的に発言をしてほしいと思います。

ドクタラーゼを活用し、横と縦のつながりを

今回の交流会に参加してくださった皆さんや、この記事を読んでくださった皆さんを中心にして、医学教育に興味を持つ医学生や団体の横のつながりができていったら良いと考えています。大学や学年といった垣根を越えて、他大学ではどんな講義や実習を行っているのか、どんなふうに学生が医学教育に参画しているのかなど、学生間での情報共有がより活発になることを期待します。

日本医師会としては、その横のつながりを作るために、そしてそこで生まれた様々なアイデアや知見を国・学会・大学などと縦につなぐために、ドクタラーゼを積極的に活用していただきたいと考えています。もともとドクタラーゼは、医学部という狭い世界にとどまらない、幅広い視野を持った医師になってほしいという理念に基づいて創刊されました。様々な関心を持った医学生が相互に交流し、その成果を広く発信していくプラットフォームとして活かしてください。

今村 聡先生

日本医師会 副会長

 

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(第5回医学生・日本医師会役員交流会運営委員 荘子・池尻・外山)

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