医師会の取り組み
東京都医師会における学生・若手医師支援活動
対等な立場で、将来の医療について共に考えたい
皆さんにとって、お住まいの都道府県の医師会は身近な存在でしょうか? 今回の記事では、東京都医師会の学生支援活動について取り上げます。担当理事の島﨑美奈子先生、目々澤肇先生にお話を伺いました。
共に成長する存在として
――東京都医師会(都医)では、具体的にどのような学生支援活動をされているのでしょうか?
島﨑(以下、島):都医は、次世代医師育成委員会という委員会を設けており、その一環で医学生の支援活動をしています。主な活動内容の一つは、「医学生、研修医等をサポートするための会」の開催です。都内13大学医学部のご協力を得て、毎年、大学キャンパスで実施しています。また、サークル活動など医学生の活動の顕彰・助成金提供を行っているほか、目々澤先生が企画された学生との連絡会を年1回開催しています。2017年は9月に開催し、都内はもちろん、都外の大学からも多くの学生さんに参加いただきました。
――連絡会は、どういった経緯で始められたのですか?
目々澤(以下、目):私は現在理事として都医に関わっていますが、それ以前から、都医の医療開発委員会に入っていたんです。その頃から医学生の皆さんとの関わりはあり、交流も兼ねて連絡会を開くようになりました。理事になって、次世代医師育成委員会担当の島﨑先生と合流し、引き続きこの取り組みを行っています。
島:私たちは大学の先生や臨床研修の指導医と共に、医学教育のあり方を考えていきたいと思っています。同じ専門性をもついわば「同志」として、若い先生と共に学び、成長していけたら嬉しいですね。
医学生へのメッセージ
――医学生に伝えておきたいことはありますか?
島:目前の勉強ももちろん大切ですが、「10年後に社会に求められる医師とはどのような医師なのか」ということにも、思いを馳せてほしいと考えています。人口が減少している反面、医師の数は増加しています。今後、社会に求められる医師であり続けるために何が必要なのか、一緒に考えていきたいと思っています。
目:もちろん、将来のことを考えるに際して、情報が足りないということもあるでしょう。例えば、開業すると診療だけでなく経営についても考えなければなりませんが、身近に先輩がいなければ、なかなか想像がつかないのではないでしょうか。人生の先輩の一人として、有用な情報を提供できれば、と思います。
島:私は医師会での公務を通して、医療政策や医療をとりまく社会について考える機会ができ、視野が広がったと感じています。社会とのつながりが重要なことを、学生さんたちに積極的に伝えていきたいですね。
目:若い皆さんと関わることは、私たちにとっても非常に刺激になります。困ったことや相談したいことがあったら、ぜひ当会を頼ってくださいね。
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- 医学教育の展望:医学教育を国際基準で評価し、質を高めていく
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