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【病理】勝矢 脩嵩先生
広島大学大学院 医系科学研究科 分子病理学 -(後編)

――先生は、入局と同時に大学院に入学されていますね。

:はい。入局4年目に専門医資格と学位を同時に取れるところが当研究室の魅力です。当研究室では、外科や泌尿器科など他科の先生も多く研究されているので、臨床医ならではの視点や、検体を出す側として、診断で病理医に期待していることなどを教えていただいています。

――現在の研究内容について教えてください。

:現在は、大腸がんにおけるインテレクチン–1という糖タンパクの発現とその意義について研究しています。腸管上皮細胞に、杯細胞という粘液を産生する細胞があり、これが正常細胞の場合はインテレクチン–1が発現しますが、がん細胞では発現しなくなります。杯細胞でのインテレクチン–1の発現と比較して、それが新しい治療因子やマーカーとして使えないか調べています。また、症例によってはがん細胞からもインテレクチン–1が発現していることがあります。発現がある症例ではそうでないものと比べて予後が良いこともわかってきており、それらについて論文にまとめたいと考えています。

――最後に、医学生に向けてメッセージをお願いします。

:病理診断科には若手が少ないのでは、と心配する方もいるかもしれません。その点、当医局では年次の近い先生も多く、若手なりの苦労や悩みを共有できています。また、もし入局先に若手が少なくても、近年は医局を超えた同世代との学び合いや交流の機会も確保されています。例えば中国・四国では年に数回、若手の会が開催されています。興味のある方はぜひ、病理診断科を選択肢の一つに考えてほしいと思います。

 

医学部卒業 2015年
三重大学医学部 卒業
薬学部で、マウスを使って先発医薬品とジェネリック医薬品の効果を比較する研究を行った後、三重大学の医学部に再入学しました。
卒後1年目 県立広島病院
臨床研修
生まれが広島だったこともあり、研修先も広島の病院を選びました。この頃は神経内科に興味を持っていましたが、2年目に病理診断科を回ったことがきっかけで病理に興味を持つようになりました。
卒後3年目 広島大学大学院 医系科学研究科
分子病理学 入学
遺伝子の研究に興味があり、消化管の分子病理学的研究で評価の高い当研究室に入局することにしました。
卒後5年目 広島大学大学院 医系科学研究科
分子病理学

 

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*CPC…臨床-病理検討会(Clinico-Pathological Conference)。病理解剖例について、臨床医と病理医が集まって検討する。

勝矢 脩嵩先生
2015年 三重大学医学部 卒業
2019年7月現在
広島大学大学院 医系科学研究科 分子病理学