地域の救急医療を支えるしくみ

地域の救急医療を支えるしくみ

日本中どこにいても救急医療を受けられるようにすることは、医療におけるミッションの1つです。 都市部はともかく、人口の少ない地域でもそれを実現するためにはどうしたらよいでしょうか。
そこで今回の特集では、特に医療過疎地域における救急医療は どのような仕組みによって支えられているのかを見ていきましょう。
【取材協力】公立豊岡病院但馬救命救急センター/北海道医師会/北海道航空医療ネットワーク研究会(HAMN)/東海大学医学部付属病院高度救命救急センター(取材順)

山村に住む50代の女性。農作業中に、今まで経験したことのない激しい頭痛をおぼえた彼女は、夫の付き添いのもと、すぐに近くの診療所を受診した。話を聞いた診療所の医師は、くも膜下出血を疑った。詳しい検査をするため、救急車を要請し、地元の総合病院に搬送。

20分後、10㎞離れた総合病院に到着した頃には、意識混濁の状態に。くも膜下出血が疑われるが、この病院には脳神経外科の専門医がいないため、手術が必要な場合は県庁所在地にある大学病院に搬送しなければならない。その距離は約50㎞。山を越えなければならないため、救急車では1時間半ぐらいかかってしまう。大学病院に連絡したところ、ドクターヘリで向かうとのこと。CTを撮り、ヘリの到着を待つ。

15分後、屋上のヘリポートにヘリが到着。フライトドクターが院内で合流し、患者は大学病院に搬送された。脳神経外科での手術により、一命をとりとめることができた。

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