大学紹介

杏林大学

【教育】教育とは「変わること」である

杏林大学

医学教育学 教授 赤木 美智男

昭和44年から昭和50年に宮城教育大学の学長を勤められた林竹二先生の言葉に「学んだことの証しは、ただ一つで、なにかが変わることである」というのがあります。これは、教師が何を教えたかではなく、学生が何を学び、その結果学生の知識や考え方や行動などが変わる(もちろん望ましい方向に)ことが重要だということです。そして、学生が医師にふさわしい人物に育ち、医師国家試験に無事合格する能力を身につけられるような教育を提供するためには、教育もまた常によりよいものを目指して変わり続けなければなりません。

杏林大学医学部のカリキュラムは決して最新の教育手法をちりばめた派手なものではありません。しかし、学習の結果として学生が目標を達成しえたかどうかをできるだけ正確に評価し、また教員や学生の意見を聞いて十分に議論することにより、少しずつ改善を続けています。

杏林大学医学部の教育の具体的な特徴をいくつか御紹介します。

★PBLチュートリアル:学習のきっかけとなる課題シートからグループ討論により学習すべきテーマを抽出し、自己学習やグループ学習を行う授業です。1年生では自己学習の能力の習得を、4年生では症例をテーマにして、臨床推論の進め方の学習を主たる目的としています。

★クリニカル・クラークシップ:5年生の臨床実習では全ての科を比較的短期間で回りますが、6年生の4・5月は4週間の参加型臨床実習が2コース行われます。実習先は付属病院や学外の研修病院から選択します。シンシナティ大学やシカゴのエバンストン病院など、海外での実習も可能です。低学年からしっかり英語を勉強しておくとよいでしょう。

★試験の充実:学生の実力を正しく評価できる信頼性の高い試験問題を作成しています。このための委員会が1問1問をチェックしています(5・6年生)。

【研究】世界に発信できる医科学研究を推進

杏林大学

杏林大学医学部生化学 教授 永松 信哉

 

杏林大学医学部では、基礎医学系や臨床医学系の各教室がお互いの垣根を越えて、自由闊達な雰囲気の中で研究活動を行っています。今回は、私達、生化学教室で行っている研究について紹介します。

生化学教室では、糖尿病に関する研究を行っています。糖尿病の原因は、いまだ解明されていませんが、膵臓からのインスリン分泌の低下が最大の原因の一つであります。インスリンは血液中の糖を細胞の中に取り込ませる作用がありますので、その分泌量が減れば、血液中の糖濃度が上昇することになります。では、糖尿病では、なぜインスリン分泌が低下するのでしょうか?実は、現時点において明確な回答が得られていません。そこで、私たちの研究室では、この難問を解決するために、特殊な顕微鏡に最新のコンピューター解析システムを組み合わせた膵臓のβ細胞に特化したイメージングシステムを開発しました。このシステムを用いることにより、世界で初めて、インスリンが膵臓のβ細胞から分泌される像を視覚的に捉えることに成功しました。これによって、インスリン分泌機構の一端を解明することができたのです。この研究成果は、米国の科学雑誌「Science」誌にもreview(総説)として紹介する機会を与えられました。また、この実験結果は、専門家のみならず一般の方にとっても大変わかりやすいものであったため、「高校生物」や「ためしてガッテン」など、NHKのTV番組でも紹介されました。私たちは現在、この研究を更に発展させるために、東京大学、順天堂大学、山梨大学、理化学研究所といった日本をリードする第一線の研究室との共同研究を進めています。

ここでは、杏林大学医学部で行われている研究の一端を紹介いたしましたが、当医学部では、世界に発信できるレベルの研究をより一層推進していくことを目標としています。

【学生生活】多様なバックグラウンドをもつ仲間と切磋琢磨

杏林大学医学部5年 盧 昌聖
同4年 加藤 結子

加藤:杏林は救急が有名で、3〜4年生の段階から救急の現場を見学する学生もいます。早い段階から実際の現場の様子を見て、教科書に載っていないベッドサイドの知識を教えてもらうのはいい勉強になると思う。

盧:授業では、3年の寄生虫学が印象に残っています。サバの切り身から寄生虫を取ってきたり、蛇の皮を剥いで寄生虫を探したり…。臨床の現場だと寄生虫症の患者さんが来ても意外と気付けないそうなんですが、それに気付ける医者になれ ! と言われました。

加藤:私は部活で少林寺拳法をやっています。少林寺は東医体がないので一般の大会に出るんですが、競技人口が少ないのでいきなり関東大会に出ることもあります。私も3年生の時に組演武の部で入賞したことがあります。

盧:僕はESSに所属していました。うちの大学にはいろんな国から留学生が来るんですが、その人たちを連れて色んな所に行ったり各国の医療について英語で議論したりしました。基本的には1か月の短期留学なんですけど自主的に大学と交渉して期間を伸ばす人もいます。そういう時に大学との間に立って交渉するのもESSの活動の一つです。

加藤:うちの学生が住むのは、「杏林村」って言われてる大学周辺ですね。まさに村なんですよ。周囲に他の大学もないですし、お店もほとんどないですから。そのかわりと言ってはなんですが、若者が住みたい街ナンバー1の吉祥寺までバスで15分ほどの場所にあるので、友達と遊ぶのはだいたい吉祥寺ですね。

盧:杏林は再受験で入ってくる学生も多いんですが、そういう人は面白い経歴を持っていることが多いです。元銀行マンとか、イタリアでレーサーをやってた人とか。そういう人たちと一緒に医療について語るというのは、やっぱり面白いですよね。


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