地域のリソースを知り、 連携ができる医師を育てる

奈義ファミリークリニック所長 松下 明先生

今回取材した奈義ファミリークリニックでは、これからの地域医療を担う医師を育てるべく、後期研修医を受け入れている。研修医がどのようにして地域のリソースを知り、連携ができるようになっていくのか、所長の松下明先生に聞いてみた。

当院では3年間かけて徐々に地域医療に携わるプログラムを用意しています。

最初の1年は、津山市の津山中央病院で急性期のローテーション研修を行いますが、週に1度だけ当院で外来を担当してもらいます。そして地域の訪問看護師や介護施設の職員が集まる在宅ミーティングに参加してもらい、訪問診療の雰囲気を何となくつかんでもらいます。

そして2年目から徐々に訪問診療に入ってもらいます。最初は誰とどう連携したらいいのかわかりませんから、外来終了後に指導医がカルテチェックをしながら相談を受けます。本人が気になる例はもちろん、指導医の方から『この患者さんは?』と質問して、徐々にノウハウを学んでもらいます。

また3年次には『地域枠』といって、この地域に役立つプロジェクトを自分で考えてやってみるという機会を設けています。地域の健康問題をテーマとして設定して、医療とは離れたところから情報を収集するという取り組みです。例えば『小児医療』をテーマにするなら、小学校の養護教諭や学校医に話を聞きに行ってみる。『アルコール依存症』なら、断酒会に参加してみる。調べた内容は、研修の最後に発表してもらいます。こうして様々な人たちと関わることで、『自分は医療者として地域で何ができるのか』を考える力が身につくと考えています。


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