筑波大学にTsukMedあり!

Tsukuba Medical Student Party

皆様、初めまして! 私たちは筑波大学医学類生によるパッション溢れる勉強会「Tsukuba Medical Student Party(TsukMed、つくめど)」と申します。

TsukMedは2012年に結成され、現在3~6年生30余名が参加しています。実習に出た学生が「講義で扱われなかった臨床で必須のチシキ」の多さに驚き悩んだ末に、チュートリアル教育で学んだ「自主的に勉強する姿勢」を発揮して結成されました。扱う内容はケースカンファレンスや臨床感染症、診察法など実践的です。例えばケースカンファレンスでは学生がセミナー、実習先などでみた「ぜひ共有したい」症例を提示したり、筑波大学総合診療科教授 徳田安春先生のオンラインカンファレンスに参加したりしています。いずれも鑑別診断など活発に議論され、症候学から疾患自体まで多くのことを学んでいます。徳田先生以外にも多くの筑波大学の先生にチューター等をお願いし、高い質・恵まれた環境で勉強しています。勉強会のほか、外部から先生をお招きして講演会も開催しています。いずれのイベントも「ぜひやってみたい」という学生が企画し、「ぜひ参加したい」という学生が参加しているので(TsukMedに義務はありません)、毎回とても盛り上がります。また、大学内の救急サークルTEMSとの合同企画や、他大学生との合同イベント(オンラインケースカンファレンス)も開催しています。そのほか、学外の勉強会や各種セミナーに積極的に参加しています。

筑波大学は78週という全国屈指の実習期間を誇りますが(一日の実習時間も長いです)、TsukMedでは実習後も夜な夜な集まり勉強し、休日はセミナーに参加して、医学漬けの日々を過ごしています。そのおかげで医学の面白さも段々と見えるようになりました。それをメンバーと話し合うのはとても楽しいです。TsukMedはこうした機会を共有する「場」です。楽しく将来に備えるパーティー会場です。

今までの活動内容はFacebookにアップしてあります。ぜひ「TsukMed」で検索してください。TsukMedのイベントは全てオープンです。いつでもご参加ください。オンラインケースカンファレンス(パソコン1台でOK!)等合同企画のお話もお待ちしています。お気軽にtsukmed[a]gmail.com([a]をアットマークに変えてください)までご連絡ください。

TsukMedは今後もこれまで以上にパッション溢れる活動を続けていきます。末永くよろしくお願いいたします!

「難病・慢性疾患全国フォーラム2013」に出席してきました!

昭和大学医学部3年 宝田 千夏

このフォーラムは「すべての患者・障害者・高齢者が安心して暮らせる社会を」というメインテーマを掲げ、2010年秋より毎年開催し、今回で第4回目の開催となります。会場に行く前まで患者会の全国集会みたいなものかなと予想していたのですが、実際は難病対策や制度の法案を考える厚生労働省健康局疾病対策課課長の田原克志氏や、難病対策に関わる野党の議員の方々がいらっしゃり、政治家と患者が意見をぶつけあう政治的な会でした。今年度のフォーラムは、直前に厚生労働省が難病対策法制化の提案をするなど、難病対策40年の歴史で初めての大改革が行われる真っ只中に開催されました。現状の難病対策はまだまだ十分とは言えません。難病指定から外れてしまい国から助成を受けられず生活困難を強いられる難病患者とその家族、 かさむ医療費や薬の副作用、それによる就業困難な状況など難病患者を取り巻く環境は非常に酷なものです。それらに対する国からの制度的支援には、現時点で大きな改善が必要です。そういった難病対策の現状から、今回厚生労働省が提示する案に難病患者・家族は期待を募らせていましたが、発表されたのは、 (患者さん曰く)「期待とは違った、がっかりさせられる」ものでした。フォーラムに来ていた患者とその家族は、提示案に対する不満や懐疑心、熱い想いなどたくさんのものを背負って会場に足を運んでいたのです。患者から提出された「総合的な難病対策の実現に対する要望」では、患者負担料が増加したこと、重症度が低い寛解期にある患者への助成金が減額したこと、対象がすべての難病疾患ではないこと、小児慢性特定疾患患者の成人期の助成が十分ではないことなどが訴えられています。

特にパネルディスカッションで、重症筋無力症(Ⅲ型)患者さんの「新しい法案で助成金が削減されるともっと生活が困難になる。呼吸器をつけなくては生きていけないのに、これ以上医療費がかかり家庭に負担がかかるならば、死を選択せずに難病対策の改正を目標に今まで頑張ってきた努力はなんだったのか」という言葉は、心を打つものでした。

このフォーラムは、難病患者は想像をはるかに超える困難に直面しており、患者の生活を直接左右する難病対策法は患者や家族にとって死活問題であること、難病患者が今の社会で生活する心境を教えてくれました。そして、議員となり制度という観点から患者を支える活動をしている医師に出会えたこと、難病患者さんに出会えたことはわたしにとっては大きな収穫でした。患者会が実際にどうやって動いているのか、医師はどうやって関わっているのか、また野党はどうやって患者の声を集めているのか…などなど、新たな疑問が湧いてきます。これからも難病慢性疾患・患者とその家族・患者を取り巻く制度について考え続け、記事を書かせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします!


No.8