たばこを吸う人(喫煙者)の死亡率は吸わない人(非喫煙者)より高く、国内で喫煙に関連する病気で亡くなった人は年間で12~13万人4)、世界では年間500万人以上と推定されています。更に、国内の調査では20歳よりも前に喫煙を始めると、男性は8年、女性は10年も短命になることが分かっています5)。喫煙は、一時の至福感と引き換えに、自分の寿命を削っているのです。
4)厚生労働省: 健康日本21(第2次)の推進に関する参考資料
5)Sakata R, et al. BMJ. 2012; 345: e7093.
国内外の長年の研究によって、肺がんに限らず、喫煙はほとんどの部位のがんの原因になると言われています。がんの他にも、脳卒中や虚血性心疾患などの循環器疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの呼吸器疾患、更に生活習慣病の糖尿病、妊娠周産期の異常(早産、低出生体重児、死産、乳児死亡など)、歯周病など、さまざまな病気の原因にもなります。
35~40歳で禁煙すれば喫煙前の余命を取り戻すことができます。また、50歳で禁煙しても6年、60歳なら3年寿命を延ばすことができると言われています6)。いくつになっても、禁煙が遅すぎることはありません。先送りせず、禁煙する気になった時がやめ時です。
6)Doll R, et al. BMJ. 2004; 328(7455): 1519.