日本医師会 ペットから感染を防ぐために
動物由来感染症ハンドブック ウェブ版
イヌからうつる
レプトスピラ症 〔Leptospirosis〕
キーワード 皮膚感染、ネズミ、黄疸[おうだん]、ワイル病
病原体 レプトスピラ(細菌)
感染動物 イヌ、ネズミ、家畜、野生動物

【動物の症状】
イヌ:無症状、発熱、出血、腎炎、黄疸、死亡
ネズミ:無症状

【ヒトの症状】
無症状、悪寒、頭痛、筋肉痛、黄疸、出血傾向、蛋白尿、死亡

【感染経路】
経口[けいこう]、皮膚感染

【感染経路を知る】
レプトスピラ症は昭和10年代には毎年数千人の規模で発生し、毎年1000人近くのヒトが死亡するほど危険な感染症でした。その後、衛生環境の改善とネズミの駆除が進み、発生数は激減しましたが、ゼロにはなっていません。
レプトスピラは、主にドブネズミが無症状で保菌し感染源となっていて、その菌が尿から排泄され、水の中でも生きていけるので、川などで遊んでいる時にヒトに感染します。また、イヌのレプトスピラ症は、無症状の時もありますが、ヒトと同様に発熱や黄疸、腎炎を起こし、死亡する場合もあります。ほとんどの哺乳類に感染しますので、家畜や野生動物でも注意が必要です。
この菌は、ヒトや動物の健康な皮膚にふれただけで感染する(皮膚感染)という大きな特徴があります。

【病原体データ】
レプトスピラは、スピロヘータというらせん状の細菌です。ドブネズミなどでは無症状で、腎臓で増えた菌を尿中に長い間出し続けます。ある調査によれば東京のドブネズミは高率でレプトスピラに感染していることがわかりました。水の中ではとても長い間生き続けますが、熱、乾燥、各種消毒薬には弱く、通常の消毒方法で、簡単に死滅します。

【予防】
イヌ:ワクチンの接種。
ヒト:保菌動物の尿、または汚染された水に直接ふれないようにすること。
ワクチンの接種。
保菌動物であるネズミの駆除。

【治療】
抗菌薬の投与


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