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| A1 | 日本脳炎とは、日本脳炎ウイルスの感染によっておこる中枢神経(脳や脊髄など)の疾患です。ヒトからヒトへの感染はなく、ブタなどの動物の体内でウイルスが増殖された後、そのブタを刺したコガタアカイエカ(水田等に発生する蚊の一種)などがヒトを刺すことによって感染します。
東アジア・南アジアにかけて広く分布する病気です。 |
| A2 | ウイルスを持つ蚊に刺されたあとも症状なく経過する(不顕性感染)場合がほとんど(過去には、100人から1,000人の感染者の中で1人が発病すると報告されている)ですが、症状が出るものでは、6〜16日間の潜伏期間の後に、数日間の高熱、頭痛、嘔吐などで発病し、引き続き急激に、光への過敏症、意識障害(意識がなくなること)、神経系障害(脳の障害)を生じます。
症状が出る可能性は少ないのですが、症状が出た人のうち、約15%が死亡に至る病気といわれており、幼少児や老人では死亡の危険は大きくなっています。 |
| A3 | 近年の患者の発生は年間数名で、おもに中高齢者となっています。 |
| A4 | 日本脳炎は定期の予防接種の対象疾患となっているのですが、その発生状況等を検討して、予防接種を行う必要がないと認められる地域を都道府県知事が指定することができるようになっています。
これを踏まえて北海道のほとんどの地域では、日本脳炎の予防接種は実施されていません。 |
| A5 | 現行の日本脳炎ワクチンは、日本脳炎ウイルスを感染させたマウス脳の中でウイルスを増殖させ、高度に精製し、ホルマリン等で不活化(毒性をなくすこと)したものです。
ワクチンの精製度は極めて高いのですが、極めて微量ながら脳組織成分が残存する可能性や、不純物が混入する可能性が完全に否定できるものではありません。一般的な副反応としては、発熱、注射部位の腫れや痛みがみられます。 また、きわめてまれに強いアレルギー反応がおこることがあります。 |
| A6 | 予防接種法にもとづく現行の定期予防接種スケジュールは以下のようになっています。
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| A7 | ある種のウイルスの感染後あるいはワクチン接種後に、稀に発生する脳神経系の病気です。ワクチン接種後の場合は、通常接種後数日から2週間程度で発熱、頭痛、けいれん、運動障害等の症状があらわれます。
ステロイド剤などの治療により完全に回復する例が多く、良性の疾患とされていまが、運動障害など神経系の後遺症が10%程度あるといわれています。 麻疹(はしか)、水痘(みずぼうそう)、ムンプス(おたふくかぜ)、インフルエンザなどのウイルスやマイコプラズマなどの感染後にみられ、病原体感染の後におこることもあるといわれています。 ワクチン接種は毎年たくさんの子どもにおこなわれるので、ワクチン後にADEMがみられた場合は、ワクチン接種によるものとウイルスなどの病原体の感染によるもの、あるいは原因不明のものとの区別が困難です。 現在の日本脳炎ワクチンは、製造の過程で微量ながらマウスの脳組織成分が混入する可能性があり、この成分によってADEMが起こる可能性が否定できないとされています。 |
| A8 | 予防接種後にADEMがみられたとして、因果関係は明らかでないまま予防接種副反応報告に報告された例は平成6年度から現在までに21件みられます。
予防接種後にみられたADEMの患者さんで、予防接種法に基づく健康被害救済制度の認定を受けた方の数は、平成元年度から平成17年5月までで14件です。 |
| A9 | まれに接種後直後から翌日に、発疹(ほっしん)、じんましん、そう痒(かゆみ)等の過敏症がみられることがあります。
また、全身症状としては、発熱、悪寒(さむけ)、頭痛、倦怠感(けんたいかん)、はきけなど、接種部位の局所症状としては、発赤、腫れ、痛みなどが認められることがありますが、通常は2〜3日中に消失します。 |
| A10 | マウスの脳を用いた現在の日本脳炎ワクチンとそれを接種した後の重症ADEM発生との因果関係があるとの判断が下されたことから、現時点ではより慎重を期するため、定期予防接種として現行の日本脳炎ワクチン接種の積極的勧奨は行わないよう、各市町村に対し勧告を行ったものです。 |
| A11 | 日本脳炎ワクチンの副反応としてのADEMは、70−200万回の接種に1回程度、きわめてまれに発生すると考えられています。万が一発症しても通常は軽快し、その後の再発はみられません。
予防接種によると考えられるADEMでは、通常、ワクチン接種後数日から2週間程度の間に発熱、頭痛、けいれん、運動障害等の症状があらわれます。症状が疑われる場合には、医療機関において医師の診察を受けてください。接種をうけても症状のない場合は、健康診断や検査を受ける必要はありません。 |
| A12 | 予防接種法に基づく予防接種により疾病、障害、死亡等の健康被害を生じた場合には、被害者に対して予防接種健康被害救済制度によって、医療費の支給、障害年金の支給等を行うこととなります。なお、救済制度の対象となる健康被害は、厚生労働大臣が予防接種との因果関係を認定したものに限ります。 |
| A13 | 日本脳炎の感染源は日本脳炎ウイルスを媒介する蚊ですが、媒介蚊に刺されたからといって必ずしも発病するものでもありません。また、わが国では1970年代以降患者数は著しく減少しましたが、その理由としては予防接種の普及の他に、蚊のウイルス保有率の減少、環境改善による蚊に刺される機会の減少など複数の要因の組み合わせの結果と考えられています。
そのために国内の多くの地域では、予防接種を行わなくても直ちに流行する機会は著しく減少していると考えられます。 また、すでに予防接種をうけている年齢層では、ある程度の免疫を持っていると考えられます。 これらのことから、本年予防接種をうけるべき年齢の方が予防接種をうけなくても、日本脳炎に感染し発症する機会は極めてまれと考えられます。 ただし、一般的な注意として戸外へ出かけるときには、念のためできる限り長袖、長ズボンを身につけるなど、ウイルスを持った蚊に刺されないよう十分な注意をすることをお勧めします。 |
| A14 | 組織培養法によるワクチンとは、試験管内で培養したヒトや動物の組織・細胞でウイルスを増殖させるため、不純物が混入する可能性は低く、リスクはより低いものと考えられています。 |
| A15 | 組織培養法によるワクチンとは、試験管内で培養したヒトや動物の組織・細胞でウイルスを増殖させるため、理論的には接種後のマウス脳成分による問題が起こる可能性はなくなります。 |
| A16 | 日本脳炎の流行地域へ渡航する者、蚊に刺されやすい環境にある者など、日本脳炎に感染するおそれが高い場合などで、本人又は保護者が特に希望する場合には、今回の措置と日本脳炎ワクチンの効果及副作用を医師から説明を受け、同意書に署名した上で現行の日本脳炎ワクチンの接種を受けることは差し支えありません。 |
| A17 | 日本脳炎の流行地域(朝鮮半島、台湾、中国、ベトナムなど)へ渡航するなど、日本脳炎に感染するおそれが高い場合には、今回の措置並びに日本脳炎ワクチンの効果及副作用を医師から説明を受け、同意書に署名した上で現行の日本脳炎ワクチンの接種を行うことは差し支えありません。
日本脳炎ワクチンの接種は海外渡航の際に義務付けられてはいませんが、状況によっては推奨している国もあります。最寄りの検疫所や医療機関でよく相談の上自らの判断を行ってください。 |
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