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<優秀賞>
「私がお医者さんになったら」
宗 あさひ(7) 東京都世田谷区・小学1年生

 私には、生まれた時からずっと受診している病院の小児科の先生と約束していることがあります。

 その約束は、私が小児科のお医者さんになって、その先生と一緒に病気の子どもたちを治してあげようという約束です。先生は、「小さいころからみているあさひちゃんと一緒に仕ごとがやれたら、こんなすてきで、うれしいことはないなぁ。早くお医者さんになってね。先生は、そのころには、大分年をとっているけれど、待っているよ。約束だ」と言ってくれます。

 なぜ私が小児科のお医者さんになりたいかというと、それは、私が小さいころからずっと小児科の先生のおせわになっていたからです。私は、生まれて六か月ころから三さい位までは、しょっちゅう熱を出したり、せきがとまらなくなったりして、五回も入院したそうです。それからも毎週のように病院通いをしていました。外来の診さつ時間がおわってからや夜中に高い熱が出たり、せきがとまらなくなって、何ども時間外の受診をしました。

 幼稚園のころは、急患室の前のろう下で待っている時には、いつも(大丈夫かな。入院っていわれたらどうしよう)と思っていました。先生は、しんけんなかおでちょう診きでむねの音をきいたり、のどやおなかをみてくれますが、私のかおをみる時は、いつもニコッとしてくれました。先生はニコニコして、「心配ないよ。もう病院に来たから大丈夫。少しの間、お薬をのもうね」と言ってくれました。私は(よかった。入院しなくてすむんだ)とホッとしました。そして、待っている間は、あまり話もしないで心配そうにしていたお父さんやお母さんも、ホッとして、えがおになりました。

 小児科の先生に「いつも病気を治してくれてありがとうございます」と年賀状にかいたら「先生は、治りたいとがんばっているあさひちゃんの手伝いをちょっとしているだけだよ」とおへんじを下さいました。

 私は、何ども先生に苦しいのを治していただきました。そのおかげで、今は病気もしないし、先生の外来にもたまにしか行かなくなりました。だから今どは、私が病気の子どもを治してあげたいのです。

 私は、病気になって心配したり、苦しんでいる子どもや、そのお父さんやお母さんをホッとさせてあげることのできるお医者さんになりたい。夜でも、お休みの日でも、困ったら、すぐみてあげられるようなお医者さんになりたいです。

 私はお医者さんになったら、したいなぁと考えていることがあります。私は写真をとるのが好きで、写真家にもなりたいなぁと思うことがあるのですが、やっぱり病気やけがで苦しんでいる人のために仕ごとをしたいので、カメラで色々なけしきやたてものや、花や人や動物を撮影して、その写真をみてもらおうと思います。病気で外出できない人にも、すてきな気持ちになってもらえたらいいなと思います。それから、入院していて学校や幼稚園に行けない人と一緒に、楽しく歌を歌ったりしたいので、ピアノも上手にひけるようになろうと思って、今から練習しています。

 そして、これはどうしたらなれるのか、まだよくわからないけれど、どんなに病気なっても、気持ちがまけてしまったりしないで、病気にむかっていけるがんばりをあげられるお医者さんになりたいです。その理由は、私の大好きなおばあちゃんが胃がんにまけて、なくなってしまったからです。

 おばあちゃんは、一回目の手術で胃を全ぶとりましたが、お父さんとお母さんがお医者さんにおねがいして、がんだと知らせなかったので、おばあちゃんは「手術をするのだから治るわ」と喜んでいました。入院も手術もがんばっていました。退院して、おばあちゃんは「食じはやっかいだけど、何も心配することはなくなった」と言っていました。

 でも、さい発してしまいました。お父さんと私とお母さんがついていって受診した時、お医者さんは、「がんのさい発です。手術のできないばしょです」といいました。そう言われた時、おばあちゃんは、とても残念そうなかおをしました。それからは、どんどん元気がなくなっていきました。最初の入院の時、お父さんとお母さんは、先生に「がんだと言わないで下さい」とおねがいしていましたが、とうとう、おばあちゃんにしらせてしまいました。おばあちゃんは「がん」だとわかって、それに気持ちがまけてしまったのだと思います。

 だから私は、どんな患者さんも、勇気をもって病気にむかっていけるがんばりをあげられるお医者さんになりたいのです。

 お医者さんになるのは、とてもむずかしくて大変そうだけれど、心配や苦しい思いをしている人のお手伝いをしたいので、お医者さんになれるようにがんばろうと思います。


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