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<佳作>
「先生、ありがとう」
須藤 光夏(9) 新潟県上越市・小学3年生

 わたしは、おしっこのけんさのために、半年に一回びょういんにかよっています。ほいくえんのころからなので、もう四年間もかよっています。

 わたしのかよっているびょういんは、大きなそうごうびょういんです。だからたくさんのおいしゃさんやかんごしさんがいます。

 わたしのかかっているしょうにかのおいしゃさんはU先生といって、わかい男の先生です。とってもやさしくて大すきな先生です。おかあさんが「このごろはしょうにかのおいしゃさんはなる人がいないんだよ」といっていました。しょうにかのおいしゃさんは小さい子どもばかりが相手なので、ないたりさわいだりして大変なので、なる人が少ないのだそうです。それに子どもずきでないとだめなのだそうです。だから、U先生はわかいのにえらいなあとおもいます。いつもやさしいし、おかあさんの話もよくきいてくれるし、かんごしさんたちにも人気です。わたしの話もよくきいてくれます。

 去年とおととし、わたしはこのびょういんに三回にゅういんしました。そのときもU先生がすぐにきてくれました。わたしがきもちわるくてげーげーはいているときも、U先生は「だいじょうぶだよ。すぐによくなるからね」といってくれました。わたしはそのことばをきいて、少しはほっとしたけれど、いつまでこのきもちわるいのがつづくのかなと、心ぱいでした。でも、U先生のいってくれた「だいじょうぶだよ。すぐによくなるからね」ということばをしんじてがんばりました。

 にゅういんしているあいだ、U先生は毎日毎日しんさつにきてくれました。朝と、夕方の二回です。ときには三回のときもありました。おかあさんにきくと、朝、にゅういんしている子どもたちをみんなみたあとに、がいらいというところへいって、びょうきの子どもたちをしんさつするのだそうです。そして夕方、またにゅういんしている子どもたちをしんさつするそうです。そして夜は、きゅうきゅうがいらいというところにも、ときどきいるのだそうです。

 わたしは「U先生はそんなにいそがしくて、いつねむるのかなあ」とおもいました。だから先生にある日きいてみました。するとU先生は「だいじょうぶ。先生はちゃんとねているし、みんなの元気になるすがたをみると、あんしんして元気もりもりになるんだよ」といいました。わたしは「先生、わたしもがんばって早くびょうきをなおすから、先生もむりをしないでね」といいました。先生はにっこりわらってくれました。にっこりわらった先生のかおをみたら、わたしも元気もりもりになったきがしました。だから、たくさんにゅういんしないで、早くたいいんすることができました。

 でも、またまたにゅういんしてしまうので、いつもU先生に「みかちゃん、まただねえ。でもがんばろうね」といわれます。でもU先生が、いつもいっしょにがんばろうね、といってくれるのでがんばれるのです。

 三回目のにゅういんがおわった夏の日。いつものようにびょういんにけんさにいきました。U先生が「みかちゃん、だいぶよくなったね。こんどから半年に一回ずつのけんさでいいよ」といってくれました。わたしは「やったあ」とおもいました。でもそのあと「これでみかちゃんをみるのはきっとさいごだよ」といいました。わたしは「えっ」とおもいました。「今ど、ちがうびょういんにいくことになったんだよ。みかちゃんがっかりするといけないから先生だまっていたけど、いつでも先生はみかちゃんのことおうえんしているからね。今どくる先生もいい先生だから心ぱいしないでね」といいました。わたしはすごく悲しかったけど、先生もきっとさみしいんだろうなとおもって「先生、わたしのことわすれないでね。元気でいてください」といいました。

 あとでおかあさんにきいたら、まちあいしつにいたおかあさんたちの中に、そのはなしをきいてないている人もいたそうです。かんごしさんたちの中でもないている人がいたそうです。そんなに、子どもばかりでなく、おかあさんやかんごしさんたちからも大切におもわれていたんだなあとおもいました。

 U先生がいなくなってから、びょういんに三回くらいいきました。やっぱりU先生はいないけど、またいつか先生がこのびょういんにきたら「元気だよ」とむねをはっていいたいです。だから、U先生もいつまでも元気でがんばってください。

 そして、先生ありがとう。


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