日医ホーム心に残る医療 >>サイトマップ  

<佳作>
「声をかけてくれたお医者さん」
滝澤 遙華(9) 茨城県結城市・小学3年生

 わたしは、4さいのときに、きゅうきゅう車ではこばれました。その理由は、けいれんをおこしたからです。高いねつが出て、たおれてしまったのです。ほいく園でたおれたので、おかあさんは、とても心ぱいしたそうです。それに小さい体だったので、しんでしまうのではないかと思ったそうです。けっきょく、ようすを見るために、1か月入院しました。その入院は、わたしにも家族にも、とてもたいへんなものでした。

 わたしが入院したびょう院は、家から30分はなれた栃木県にある、J医大びょう院です。一番おせわになった先生は、N先生です。わかい女の先生で、いつもにこにこしています。おかあさんがびょう院にこないとき、薬をのませてくれたり、話しかけたりしてくれました。入院していると、毎日体温をはかったり、レントゲンをとったり、大へんでした。こわがりやのわたしは、ちゅうしゃが大きらいでした。でもてんてきを毎日しなくてはなりません。てんてきのはりを手にさすとき、N先生は、「がんばってね」とか、「はるかちゃん、えらいね」と、毎日いたそうな顔をするわたしを、はげましてくれました。てんてきで手がパンのようにはれてしまう日もありました。そんなときもN先生は、「もう少しのがまんだよ」といって、かんごしさんに手をひやすようにと、いってくれました。

 わたしががんばっているので、おとうさんがうさぎのパジャマを買ってきてくれたときがありました。あたらしいパジャマに、N先生はすぐ気がついて、「はるかちゃんも、うさぎさんのように、もうすぐピョンピョンはねまわれるよ」とやさしくわらってくれました。

 N先生のおかげで、わたしはたい院することができました。たい院する日、いつものようにN先生は、「よかったね。はるかちゃんががんばったからだよ」とほめてくれました。わたしは心の中で、(N先生だからがんばれたんだ)と思ったけど、はずかしくていえませんでした。でも、「ありがとうございました」と、心をこめていうことができました。おかあさんも、N先生に何回もおじぎをしていました。

 たい院してからは、2か月に一ぺん、いまでは3か月に一ぺん、びょう院にいって、のうはをとっています。わたしがしんさつ室に顔をだすと、「あら、はるかちゃん」と明るい声でむかえてくれます。そんなとき、びょう院にいくめんどくさい気持ちがふっとんでしまいます。N先生にあえてよかったなぁと思います。

 今、朝と夜の薬をのんでいるのですが、たまにいやでさぼってしまうときがあります。でもN先生が、「薬がもう少しでへるからね」といってくれたので、飲むゆう気がでました。これからも、もっともっと薬を飲んで、元気にがんばろうと思えるようになりました。びょう院にいっしょにいったおかあさんも、「N先生は、いつもやさしいね」といいます。わたしも、N先生がわたしのたんとうのお医者さんでよかったなぁと思います。

 わたしのゆめは、ほいく園の先生です。でもN先生のように、かん者さんによく声をかけ、やさしい人になるのもわたしのゆめです。お医者さんの仕事は、いそがしくて、いのちをあずかる大へんなものです。きっといらいらしたり、かなしかったり、わらえない日もあるでしょう。わたしもおともだちに、やさしくできない日もあります。毎日たくさんのかん者さんに声をかけるというのは、きっと考えるより、とてもむずかしいことだと思います。わたしもどんなときでも、しんせつに声をかけて、人の心を温かくしていきたいです


BACK >>>

  日本医師会ホームページhttp://www.med.or.jp/
Copyright (C) Japan Medical Association.
All rights reserved.