Home大人流・食を楽しむお食事拝見・あの国この国>ぱぱっと作る、インドの主食:チャパティ

大人流・食を楽しむインデックス
食の四方山話
旬の食材
お食事拝見・あの国この国
大人流・食を楽しむ〜お食事拝見・あの国この国

ぱぱっと作る、インドの主食:チャパティ

メインイラスト 平らな楕円形で、もちもちとしたインドのパン「ナン」は、このごろ日本でもメジャーな存在になってきました。
でも実は、インドの家庭では「ナン」は主食ではないようです。
なぜなら「ナン」は、精製した小麦粉で作った生地を発酵させてから「タンドール」という窯で焼くのですが、発酵に時間がかかるうえに、「タンドール」は普通の家庭にはないので、気軽には作れないのです。

その代わり、インドの食卓で一般に主食とされているのは、全粒粉で作る薄いパン「チャパティ」です。発酵いらずで、作るのも簡単です。

インドの主婦たちは実に手ぎわよく、この「チャパティ」を作ります。
まず、精製されていない全粒粉「アタ」に水と塩を加えて、手早くぐいぐいと練りあげ、布をかけて寝かせます。
その間に、圧力鍋で豆や野菜のカレーを作ったり、米を炊いたり(北〜中央インドでは、「チャパティ」とご飯の両方を食べることもあります)、トマトやタマネギでサラダを作ったり。
カレーやサラダができたところで、寝かせてあった生地を小さく丸めては、麺棒を使って10センチほどの円形に薄く伸ばします。「タワー」というフライパンのような鉄板で片面を焼いたら、直火であぶり、プクッと膨らんだらできあがりです。
焼いている間に、また生地をまるめてリズミカルに伸ばし、焼いている横であぶって…といった具合に、ひとりで流れ作業のようにしながら、あっという間に焼き上げてしまいます。若者なら10枚はペロリと食べるそうですから、家庭によってはかなりの枚数になりそうですね。

焼き上がった「チャパティ」はどんどん重ねていきます。
あぶっていたときにプクっとふくらんだのは、すぐにしぼんで平らになり、しなっとした感触に仕上がります。
これを手でちぎり、カレーをつけていただきます。フワフワのパンにはない素朴な歯ごたえと、全粒粉ならではの香ばしさが後を引きます。
全粒粉には小麦の表皮や胚芽も含まれているので、精製された小麦粉に比べ、ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富なことも見逃せませんね。

インドの主婦がぱぱっと作るおいしいカレーの話は、また別の機会に……。


▲大人流・食を楽しむくらしの小径ホーム