Home大人流・食を楽しむ食の四方山話>葉に包んでいただく知恵

大人流・食を楽しむインデックス
食の四方山話
旬の食材
お食事拝見・あの国この国
大人流・食を楽しむ〜食の四方山話

葉に包んでいただく知恵

メインイラスト 緑の木々の葉はいつ見ても私たちを癒してくれます。そんな葉っぱが食の世界でも活躍していることを、ご存知ですか。
葉で食べ物を包んでいただく……そんなことがわたしたちの身近にたくさんあるのです。

日本人は、古来より植物の葉をとても巧みに使ってきました。
季節を愛で健康を喜ぶさまざまな行事の傍らには、「桜餅」「柏餅」「ちまき」などといった葉に包まれたお餅が待っていました。こどもの時に家族と一緒に頬張るあの味は、心地よい葉の香りとともに思い出となり、懐かしく感じます。

また地方には、その土地ならではの、葉を用いた料理が数多くあり、郷土料理として大切に受け継がれています。
サブイラスト 例えば、埼玉の秩父地方では、「つとっこ」と呼ばれる、栃の葉で餅を包む料理があります。「土地持ち」になれるようにとの願いをこめて、栃の葉で優しく餅を包んでいるのだそうです。
それから、名物駅弁と言われる中に、奈良の「柿の葉ずし」や笹にくるまれた富山の「ますのすし」など、葉に包まれたお弁当がたくさんありますね。葉の緑が彩りも鮮やかに旅の楽しみを引き立てます。
このようなお弁当に葉が使われるのは、柿や笹の葉に抗菌・防腐効果があるからだと言われています。

日本人は、葉をただ包む道具として用いただけでなく、その葉に願いを込めてきました。葉の持つ自然の香りを上手にいただきながら、さらに薬効をもうまくとりいれてきたのです。
食の中にこめた自然を愛でる美しい風情と、古来からの知恵。これからも大切に残していきたいと感じます。


▲大人流・食を楽しむくらしの小径ホーム