健康交差点No.45 エッセー 診察室から 前号 目次 次号
健康記念日
和泉雅子(女優・冒険家)

 健康診断は、2回受けたことがある。北極点遠征のためだった。北極点に挑戦しようというのだから、当然どこも悪くなかった。

 北極の自然のおかげかどうか、その後もとんと、病気とは無縁の私。健康診断など、すっかり忘れていた。

 ある時、遠征隊のメンバーたちが口を揃えていった。「マコさんも56歳になったんだから、血液検査ぐらい受けたらどうですか」

 確かに、そうだ、と思い、56歳の記念に血液検査を受けた。もちろん結果は、パーフェクト。どこも悪くない。同い年のいとこは、「この年になれば、どこか悪いところがあるものだ。どこも悪くないなんて、おかしい」と怒り出した。

 そこで、57歳記念血液検査は、すごく疲れ切っている時に受けた。結果は、昨年よりもパーフェクトだった。さて、次回の58歳記念血液検査は、どんな状態で受けようかと、ただ今、思案を巡らせている。

診察室から 世界に誇る日本の皆保険制度(4)

 医療に関して、日本では当たり前と思っていることが、外国では当たり前ではありません。

 日本では、予防注射の知らせが役所から自動的にきますが、米国ではきません。日本では救急車は無料ですが、多くの国では有料です。

 医療保険制度についても、日本では全国民が公的保険に加入していて、だれもが平等に必要な医療が受けられますが、米国では加入している保険の種類(支払っている保険料の多い少ない)で、医療の内容に差がつきます。

 日本の医療保険制度は世界一優れたもので、次世代にも受け継がれるべきものなのです。

前号 目次 次号

Copyright © 2002 Japan Medical Association. All rights reserved.