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平成27年(2015年)10月20日(火) / 南から北から / 日医ニュース

ゴルフ犬

 犬達の一部は社会に貢献している。盲導犬、介助犬、警察犬、麻薬犬など広い範囲で活躍中だ。家庭内では番犬、愛玩犬として活躍している。
 人間と犬の古いつながりの中で言えば、ゴルフはまだ歴史が浅い。そのゴルフ場で活躍する犬を訓練できないかと思っている。
 麻薬犬は、怪しい荷物の前でお座りして「この荷物が怪しいです」と意思表示するそうだ。同じ原理で、ラフに隠れたボールの横にお座りして、「ボールはここです」と教えてくれる。ましてや林の中でキンコンカーンと打ち込んだ球を探すのは大変だ。そこにゴルフ犬が登場する。瞬く間に予想外の方向のところで探し出す。プレーの時間短縮にも寄与するし、ロストボールも減る。
 ただ、ここまで仕込むのは至難の業だろう。まずボールに飼い主の臭いを付けなければならないが、あのボール、やけにすべすべしている。更に正規のコース外には、おびただしいロストボールが眠っている。以前に同じ場所で飼い主がなくしたボールも眠っているかも知れない。それを結構な早さで識別しなければならない。同時に一緒にラウンドしているメンバーのボールには触れてはならない。バンカー内のボールは、バンカーの外でお座りをしなければならない。グリーン内には入ってはならない。場内のイタチ、タヌキ、野良犬、キジ、カラスなどを追いかけてはならない。更に身勝手にマーキングすることも禁止だ。
 このたくさんの禁止事項を学習して、ボールも探させる。大変だ。私の愛犬"桜"にはとてもしつけられる代物ではない。
 忘れていたが、社会には犬嫌いの人も結構いらっしゃるので、愛犬家を受け入れるゴルフ場と受け入れないゴルフ場に分かれてくるだろう。買った金額で会員権を買い取れと言ったクレームがたくさん出てくる可能性もある。
 犬には人間の持っていない能力があるので、大昔から友達でいられたのだが、いろんな仕事に就くことを強要されるのでへきえきしているかも知れない。でも頭の良い犬は、その仕事を遊びの一環として理解しているので、それほどストレスにならないのではないかと勝手に推測している。
 将来、ボールに数千通りに設定できる微弱電波を発信する微小な装置が組み込まれ、それをポケット型レーダーで感知することができれば、犬に無理難題を押し付ける訓練は不要となる。
 それ以前に、ボールをフェアウェーに正しくのせることができるように人間自身を訓練する方が先だろうと指摘されるだろう。ごもっとも。

兵庫県 尼医ニュース 第538号より

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