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平成28年(2016年)2月20日(土) / 日医ニュース

平成29年4月消費税率10%引き上げ時までの控除対象外消費税問題の抜本的解決へ向けて医療界が一致団結を

平成29年4月消費税率10%引き上げ時までの控除対象外消費税問題の抜本的解決へ向けて医療界が一致団結を

平成29年4月消費税率10%引き上げ時までの控除対象外消費税問題の抜本的解決へ向けて医療界が一致団結を

 平成27年度第2回都道府県医師会税制担当理事連絡協議会が1月28日、日医会館小講堂で開催された。
 今村定臣常任理事の司会で開会。冒頭のあいさつで横倉義武会長は、医療の消費税問題に関して、「平成28年度税制改正大綱(自由民主党・公明党、平成27年12月16日)」の検討課題の文面に、「特に高額な設備投資にかかる負担が大きいとの指摘等も踏まえ、平成29年度税制改正に際し、総合的に検討し、結論を得る」と、現行の診療報酬への上乗せ方式の問題点と解決の年限が具体的に書き加えられたとした上で、問題解決へ向けては、今年一年が勝負どころであり、10月頃を目途に方針を固めていくとの考えを示し、協力を要請した。
 協議では、(1)「平成28年度税制改正大綱における要望実現項目」について、今村常任理事が、21項目(16項目が重点項目)中、「事業税非課税措置・軽減措置」「いわゆる四段階制(社会保険診療報酬の所得計算の特例措置)」等、実現した11項目について報告した。
 (2)「控除対象外消費税問題の解決へ向けて」では、同常任理事が、「控除対象外消費税問題に関する日本医師会の取組み」について、(1)消費税率5%までの状況(2)消費税率8%引き上げ時の対応(3)消費税率10%引き上げ時の税制による抜本的解決実現に向けての取り組み(4)抜本的解決に伴う諸課題─について解説した。
 その中では、平成元年の消費税(3%)導入時から5%に引き上げられた平成9年までの診療報酬項目の上乗せ対応によって診療報酬(本体)に補てん不足が生じていた状況とその理由を説明するとともに、平成26年改定時、8%への引き上げ時には、基本診療料(初診料、再診料、入院基本料)への上乗せによって、3%引き上げ分はマクロ的には適正に上乗せされたものの、5%時点までの本体部分の補てん不足は依然として残っていると指摘した。
 また、税制改正の協議プロセスを図示し、「日医の税制改正要望は、まずは厚生労働省で検討され、厚労省の要望として取り上げられた項目のみが、自民党厚生労働部会に提出され、そこでの検討を経て自民党税制調査会へ上申されることによって、初めて政府・与党の検討の俎上(そじょう)に上がることになる」と説明。「そのため、日医では都道府県医師会の協力も得ながら、厚労省や自民党厚労部会、税制調査会に所属する国会議員に対して、日医の要望趣旨を直接説明し、要望実現への働き掛けを行ってきた」と述べた。
 次に、残る主な課題として、(1)既存のマクロ的な補てん不足(2)設備投資等への対応─の2点を明示。更に、「過去の上乗せ分『引きはがし』の議論」「所得税の概算経費率(四段階制)」「免税事業者、簡易課税事業者への影響」「事業税非課税への影響」への配慮が欠かせないことを説明した。
 また、「抜本的解決を求める要望」として、昨年、横倉会長が、今後の検討の有力な方向性として安倍晋三内閣総理大臣に示した「病院については、特に高額な設備投資による消費税負担が深刻であることから、仕入れ税額控除を受けられる方式」「診療所については診療報酬へ消費税相当分を上乗せする方式を原則としつつ、個々の診療所の選択によって、申告に基づく返還が受けられる制度を創設する」ことについては検討中であると説明。
 今後は、会内の「医療機関等の消費税問題に関する検討会」を再開し、6月中旬頃に検討会としての解決方法案を取りまとめ、8月には日医として平成29年度税制改正要望を決定し、12月に向けて要望活動を継続していくことなど、平成29年4月の消費税率引き上げまでの活動スケジュールの見込みを示し、本問題解決に向けた更なる理解と協力を求めた。
 続いて、今村聡副会長が、「都道府県医師会へのお願い」として、(1)地方自治法第99条に基づく、地方議会から国会への『意見書』提出(2)都道府県知事からの要望による、全国知事会での問題の取り上げ(3)本問題への理解を進めるための、一般会員、メディア、患者・住民、地元議員等を対象とした都道府県医師会主催の会合開催─について、その内容と意義を説明した上で協力を要請した。
 質疑応答では、各都道府県医師会より、「病院と診療所を分ける二段階方式案が当局側に受け入れられるのか」「高額投資の線引き」「設備投資を控えている状態の病院が多いので早く解決を実現して欲しい」など、具体的な質問・要望が出され、担当役員から回答があった。
 最後に今村副会長が、医療界が一致団結し、全ての医療関係者がまとまらないと解決は難しいとの考えを示した上で、「要望を実現するためには"政治力"が大きい。戦える武器となるよう、今夏の参議院選挙での全面的な協力をお願いしたい」と総括し、閉会した。

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