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平成28年(2016年)4月5日(火) / 日医ニュース / 解説コーナー

平成28年度生涯教育制度実施要綱の一部改正について

平成28年度生涯教育制度実施要綱の一部改正について

平成28年度生涯教育制度実施要綱の一部改正について

 日医では、本年2月に「日本医師会生涯教育制度実施要綱」の一部改正を行い、4月から改正された実施要綱に基づき、生涯教育が実施されている。そこで、今号では、担当の小森貴常任理事に、制度の内容や改正に至った経緯について話を聞いた。

Q今回の制度改正の背景は?

A

日本医師会生涯教育制度は、医師としての姿勢を自ら律するという、プロフェッショナルオートノミーの理念の下、医師の生涯教育が幅広く効果的に行われるための支援体制整備を目的として、昭和62(1987)年に発足しました。その後、今日まで数次にわたる制度の改正を行い、その質的向上と充実を図っています。
 医師が不断に学習する姿を、より明確な形で国民に見て頂き、もって、質の高い医療を提供し、国民の健康に貢献することを目指しています。
 今回の改正は、講習会等において、どの領域を何時間学習したか、学習した時間と内容をより的確に評価するとともに、新たな専門医の仕組みに対応するため、カリキュラムコード(以下「CC」)の内容変更、CC・単位の付与の方法を変更したものです。

Q改正の経緯ならびにポイントは?

A

制度の改正の経緯や主な改正のポイントとしては、以下のことが挙げられます。
●カリキュラムの改訂
 最初にカリキュラムについてですが、学習内容の見直しと新しい専門医の仕組みに円滑に適応することを目的として、CC1~15の改訂を行いました。新しいカリキュラム名は『日本医師会生涯教育カリキュラム〈2016〉』です。
 日本医師会生涯教育カリキュラムは、日本医師会生涯教育制度の礎として平成4年に作成されて以来、時代の要請に鑑み、常に学習内容の見直しが行われてきました。
 今般、「平成26・27年度日本医師会生涯教育推進委員会」及び「日医生涯教育制度に関するワーキンググループ」において、更なる学習内容の強化と共に新しい専門医の仕組みに円滑に適応する方策の検討が行われた結果、『日本医師会生涯教育カリキュラム〈2009〉』における総論的内容(CC1~15)について、行動目標をより明確化し、講習会を企画する際にも大いに活用できることを目的とした改訂作業が行われました。
 改訂の内容は、旧「専門職としての使命感」と旧「継続的な学習と臨床能力の保持」を「医師のプロフェッショナリズム」に統合、旧「医療倫理」を「医療倫理:臨床倫理」と「医療倫理:研究倫理と生命倫理」に分割し、旧「公平公正な医療」を「医療倫理:臨床倫理」に統合した他、旧「予防活動」と旧「保健活動」を「予防と保健」に統合しました。
 また、旧「医療の質と安全」を「医療の質と安全」と「感染対策」に分割し、「災害医療」を新設しました。

160405b2.jpg『日医雑誌』3月号に同封した
「日本医師会生涯教育カリキュラム<2016>」

●単位とCCの付与
 講習会等については、どの領域を何時間学習したかを明確にしました。演題ごとに講演内容に対応したCCを取得でき、1日の取得単位数の上限を撤廃しました。1時間1単位とし、講演内容に対応した1CCを演題ごとに指定することを基本とします〔ただし、講習会等の企画の自由度を保つために、最短30分(0・5単位)とし、30分ごとに講演内容に対応した1CCを演題ごとに指定することも可能とします〕。
 なお、従来とは異なり、1時間以上でも同じ内容の演題には同一CCを付与することとなります。
 また、生涯教育on-lineで配信しているインターネット生涯教育講座を受講し、セルフアセスメントにおいて、従来は正答率60%で単位等を取得していたものを、正答率を80%とした上で、1コンテンツにつき、1CC1単位を取得できることとしました。


●全国医師会研修管理システム(研修管理システム)の稼働
 研修管理システムは、都道府県医師会または郡市区医師会等が、講習会等情報及び出欠管理を行うオンラインシステムです。研修管理システムを利用する講習会等については、出席が記録されるため申告が不要となります。
 なお、研修管理システム上、講習会等へご出席の際に医籍登録番号をお伺いすることになりますので、ご承知置き下さるようお願いします。

●その他
 ①毎年、『日医雑誌』3月号に申告書を同封すること②年度ごとに申告頂き、直近の3年間に0・5単位以上の取得がある場合には「学習単位取得証」を発行すること③連続した3年間で単位数とCC数(同一CCは加算不可)の合計数が60以上の方に「日医生涯教育認定証」を発行すること(認定期間の3年間は、単位数とCC数の合計が60以上となっても、「日医生涯教育認定証」は発行しません)─につきましては、変更はございません。

Q最後に会員の先生方に一言

A

新しい専門医の仕組みのスタートが予定されていますが、今回の一部改正は、日医生涯教育講座が専門医の認定・更新の際の共通講習、領域別講習の対象として認められる際に、円滑に対応できるように行ったものでもあります。
 日医では、引き続き、専門学会・団体等のご協力も得ながら、医療提供者としての質の担保を図るとともに、更なる工夫・改善を図るため、会内の生涯教育推進委員会において継続的に検討を行って参る所存です。
 会員の先生方には、日医生涯教育制度にぜひ積極的にご参加頂くとともに、制度運営に対するご協力を頂けますよう、本紙面を借りて改めてお願いしたいと思います。

今回のインタビューのポイント
・改正の目的は、講習会等において、どの領域を何時間学習したか、学習した時間と内容をより的確に評価するとともに、新たな専門医の仕組みに対応することにある。
・主な改正点は、講習会等については、どの領域を何時間学習したかを明確にしたこと、全国医師会研修管理システムが稼働することなどである。
・日医では、引き続き、専門学会・団体等の協力を得ながら、医療提供者としての質の担保を図るとともに、更なる工夫・改善を図るため、会内の生涯教育推進委員会において継続的に検討を行う。

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