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平成29年(2017年)2月5日(日) / 日医ニュース

ツツガ虫病 ~予防は広報~

 ツツガ虫病はリケッチアを有するダニに刺されると発症する、秋田県では古くから知られている感染症で、症状は、①発熱②発疹③刺し口。
 早期に治療をすれば軽症で治癒するが、治療が遅れると高熱が続き肝機能・腎機能障害が生じ、重症例では血管内凝固症候群や多臓器不全で死に至ることもある。ただし、過去にツツガ虫病を診断し治療した経験のある医師であれば容易に鑑別診断が可能な感染症とも言える。
 ところが最近、このツツガ虫病を診た経験のない若い医師が増え、秋田県出身でない若手医師の中にはツツガ虫病という感染症の概念すら持っていない医師もいる。
 診断は、症状①②③でも可能だが、確定診断には須藤恒久秋田大学名誉教授が開発した迅速抗体検査が確実で、秋田県健康環境センターで検査が可能。治療はミノサイクリンが特効薬である。古くて安い薬だが、最近の高価な抗生物質はむしろ効かない。
 ツツガ虫病は、秋田県では既に診断方法も治療方法も確立し、地元では話題にもならなくなった感染症であったが、平成25年に15年ぶりに死亡例が出て関係者一同大きなショックを受けた。
 秋田県医師会と秋田県庁担当部署は、医療機関と県民向けにパンフレットを作成し全戸配布。新聞・テレビでは「ツツガ虫病発症情報」を流した。これにより医療機関への早期受診につながり、その後、重症例は出ていない。
 また、この情報が住民のツツガ虫病に対する予防・注意喚起にもなっており、広報の重要性を再認識した。
 予防は広報!

(なまはげ)

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