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平成29年(2017年)9月5日(火) / プレスリリース / 日医ニュース

264万人を超える国民の署名をもとに受動喫煙防止対策の強化を求める

 四師会(日医、日本歯科医師会、日本薬剤師会、日本看護協会)は8月9日、厚生労働省で合同記者会見を行い、本年5月より全国民を対象に実施していた、「受動喫煙防止対策を強化・実現するための署名活動」の集計結果を報告した。

 今回の署名活動は、2020年の東京オリンピック・パラリンピック大会に向けて、たばこ対策に抜本的に取り組む姿勢を示す必要があること、更に、日本の受動喫煙による健康被害への対策は、世界保健機関(WHO)から"世界最低レベル"と指摘されている現実があること―といった現状を受け、屋内における喫煙は単なるマナーや嗜好の問題ではなく、健康被害の問題として捉え、"国民の健康を守る専門家集団"として、例外規定や特例を設けることなく受動喫煙の防止対策を強化・実現することを目的として実施したものである。
 横倉義武会長は、合同記者会見で、署名活動を実施するに至った経緯を改めて説明するとともに、たばこは肺がんに限らず、脳卒中や虚血性心疾患などの循環器疾患や慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの呼吸器疾患、更には生活習慣病の糖尿病、歯周病など多くの疾患の要因であることが科学的に証明されており、喫煙が原因とされる年間死亡者数は約13万人と推計されていることに言及。「たばこは喫煙者本人のみならず、受動喫煙という形で非喫煙者の健康にも害を及ぼし、受動喫煙を受けなければ、年間1万5000人ががん等で亡くならずに済んだという推計もある」とした。
 また、「2020年の東京オリンピック・パラリンピック大会に向けて、たばこのないオリンピックを開催することはもちろんのこと、日本全体で例外規定や特例を設けることなく国際水準の受動喫煙防止法を制定することが不可欠である」と強調。

170905a2.jpg 厚労省が受動喫煙防止対策を強化する法案の成立に向けて取り組んできたが、法案提出には至らなかったことについて、「非常に残念だ」とした上で、「望まない受動喫煙による健康被害から全ての国民を守ることこそが目指すべき国際標準であり、法案を一歩でも前に進めるために、日医では、日歯、日薬、日看協と共に署名活動を行ったところ、多くの皆様の理解と協力の下、264万3023筆もの署名を集めることができた」と報告し、署名活動への協力に対する感謝の意を表した。
 堀憲郎日歯会長は、喫煙は、口腔、特に歯周病において、悪影響を及ぼすことが多くの文献より明らかになっていると指摘。「平成17年に『日歯 禁煙宣言』をして以来、一貫して受動喫煙防止を訴え、禁煙に向けた適切な対応をとるように発信してきた」と述べるとともに、「受動喫煙、喫煙に対しては、世界レベルから見て恥ずかしくない措置を講じた上で、今後も、医療関係団体で団結し、この成果が実を結ぶように行動していきたい」とした。
 山本信夫日薬会長は、日薬でも平成15年に禁煙宣言を行い、現在では、47都道府県の薬剤師会館全てが禁煙となっていることを紹介。「喫煙、受動喫煙に伴ってさまざまな疾病が起きると言われており、健康で安全な生活をする上では、受動喫煙は非常に大きな問題である」と指摘するとともに、「56年振りの開催となる東京オリンピック・パラリンピックが、街の中でたばこが吸われていない状況下で行われるためにも、早期に国際水準に見合った規制ができることを願っている」とした。
 福井トシ子日看協会長は、女性の視点から、受動喫煙で胎児の成長が止まってしまい、小さな赤ちゃんが生まれるなど、胎児への影響を懸念。また、日看協では、これまでもさまざまな禁煙対策を実施していることに言及した上で、「受動喫煙の対策を進めて頂き、例外規定や特例のない法制化を望みたい」と述べた。
 最後に、横倉会長は、約270万筆にも及ぶ非常に多くの署名数について、改めて感謝の意を示すとともに、「今回の結果は、国民の健康に対する関心の高さの現れであると受け止めている。医療の充実、更には社会保障の充実に向けて、医療提供の担い手である四師会が共に、今後も引き続き尽力していく」との決意を表明した。

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日医ホームページに、上記内容のポスター版のデータを掲載していますので、ぜひご活用下さい。

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