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平成30年(2018年)4月20日(金) / 「日医君」だより / プレスリリース

学校保健委員会答申「学校医活動のあり方~児童生徒等の健康支援の仕組みを含めて~」について

 道永麻里常任理事は、4月18日の定例記者会見で、学校保健委員会が会長諮問「学校医活動のあり方 ~児童生徒等の健康支援の仕組みを含めて~」に対して、主に1.学校医の負担軽減策、2.学校保健分野の連携構築の仕組みづくり、3.児童生徒等の健康支援の仕組みづくりを具体化すること―の3つの視点から検討結果を取りまとめ、4月11日に、藤本保同委員会委員長(大分県医師会常任理事)、徳永剛同委員会副委員長(佐賀県医師会副会長)より横倉義武会長宛てに提出したことを報告し、その概要を説明した。

 答申は、(1)はじめに、(2)学校医活動の現状と課題、(3)学校医活動の望まれる姿、(4)あるべき学校医活動を実践するための方策、(5)おわりに―からなっている。

 (1)では、四肢の状態の検査の追加など、学校保健安全法施行規則の改正が学校医の学校保健活動にどのように影響しているのかを把握するため、学校現場と学校医の現状調査を実施したこと及び、その分析と前期答申で提言した、「児童生徒等の健康支援の仕組み」を踏まえ、今期は学校医のあり方について検討したこと等を説明している。

 (2)では、学校医の現状に関するアンケートの結果を踏まえ、内科・小児科、眼科、耳鼻咽喉科及び運動器検診に関わる整形外科、学校保健委員会、学校関係者との連携、学校医報酬、教職員の健康管理、学校医のやりがいについて、現状と課題を述べている。

 (3)では、同アンケートの質問項目の一つである「学校保健活動全般をより良くするために特に重要なこと」の結果から、前期答申で示した「児童生徒等の健康支援の仕組み」に関する図が重要であるとしている。

 (4)では、上記の3つの視点を実現するための具体案について言及されており、1.学校医の負担軽減策では、児童生徒等の健康支援の仕組みを進めるため、学校医と協力医の連携による学校医不足地域への派遣システムについて示している。

 2.学校保健分野の連携構築の仕組みづくりでは、文部科学省の『第三期教育振興基本計画』に対応するものとして前期委員会で提案された仕組みづくりは、外部組織との連携を体系化したものであるとした上で、今期はそれを踏まえ、学校医が実際にどのように動けばよいかという観点から、学校保健関係者・関係機関との連携について示している。

 3.では、連携の仕組みを実際に運用していく都道府県・郡市区等医師会に向けた支援や体制として、教育プログラム、学校医活動に関する理解を得るための方策を示している。

 (5)では、日医が文部科学省に対し、「関係者との連携や適正な報酬のあり方、安心して学校医活動ができる仕組みにより、負担感を減らし、学校医が魅力あるものとするための提言」を行うこと等を提案している。

 道永常任理事は会見の中で、「横倉会長が委員として参画している文部科学省の中央教育審議会において提示する資料としても活用していきたい」とした。

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