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平成30年(2018年)5月5日(土) / 南から北から / 日医ニュース

わが家の辞書たち

 私の書斎の書棚にある、ひときわ目立つ大英和辞典。半世紀前に購入したものだが、存在感はあるものの、近年開いたことはない。一方、家の中にはいたるところに辞書が散らばっている。一時期はトイレにも置いていたが、少なくとも英和・和英辞書1冊は私が座って手の届く範囲内に置いてある。
 使いやすいのは小型の『デイリーコンサイス英和・和英辞典』。何冊あるのだろう。10冊以上はあるはずだ。漢字を忘れた時には和英辞典の部分が重宝する。
 電子辞書にも大変お世話になっている。最初は、1990年に発売になった電子ブックプレーヤーだった。これは、8センチメートルのCD―ROMを専用のキャディに収めてプレーヤーに入れて使うもので、出た当初はとても重宝した。
 その後、CD―ROMタイプからフラッシュメモリーに辞書を搭載したタイプが各社から出て、搭載辞書の数が増えるたびにメーカーの戦略に乗せられるがごとく買い足していった。中古で売り飛ばすことはしなかったので、歴代の電子辞書は今でも使える状態で残っている。
 最新版のものは、C社の電子辞書エクスワード医学プロフェッショナルモデルで、今や論文を書くことはないにもかかわらず、変なプライドがこれの購入を促してしまった。タッチパネルでとても使いやすい。医学系辞書が12種類、例えば『ステッドマン医学英英辞典』『メルクマニュアル』『南山堂医学大辞典』『今日の治療薬』等々、もちろん『広辞苑』や『オックスフォード現代英英辞典』を含め全部で120冊の辞書が入っている。ここまでくると、書棚全部を持ち歩いている優越感と、絶対使いこなせない空しさが入り乱れてくる。
 最近、辞書を多用してちょっとでも聡明に映るように努力されているのかどうかは分からないが、政治家の先生方の発言で難解な言い回しが増えてきている。新聞の政治面を読んでいて、読み方すら分からなくてじれったさが最高潮に達してきたので、昨年末に発売されたOCR機能を持ったスキャナータイプのペン型電子辞書を買ってしまった。文字のスキャンには多少のコツが必要だが、活字をなぞるだけで読みと意味が手軽に分かる。とっても便利である。
 近い将来、活字に焦点が合ったら視野の向こうに検索結果が出るような眼鏡型の電子辞書は出ないかしら?

北海道 北海道医報 第1183号より

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