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平成30年(2018年)6月6日(水) / 「日医君」だより / プレスリリース

医業税制検討委員会「医療における税制上の諸課題およびあるべき税制」について

今村聡副会長は6月6日の定例記者会見で、医業税制検討委員会が答申を取りまとめ、5月30日に、品川芳宣同委員会委員長(筑波大学名誉教授・弁護士)より横倉義武会長宛てに答申したことを報告し、その概要を説明した。

本答申は、横倉会長から「医療における税制上の諸課題およびあるべき税制」について諮問を受け、鋭意検討の上、取りまとめられたものである。

内容は、I.控除対象外消費税の解消策、II.医療法人税制の課題(移行税制、事業承継税制)、III.設備投資減税等の課題、IV.その他─の4章からなっており、それぞれにまとめとして提言がなされている。

I.では、平成30年度税制改正大綱に「平成31年度税制改正で結論を得る」と記載されたことを踏まえ、控除対象外消費税解消の一本化した提言として、改めて委員会の賛同を得た、現行の非課税制度を前提として、当局が診療報酬に仕入税額相当額として上乗せしている2.89%相当額を上回る仕入消費税額を負担している場合には、その超過額の税額控除(還付)を認める新たな制度を提言している。

II.では、「(1)移行税制の改善」に関して、平成18年度の医療法改正以降、改正医療法に定める医療法人への移行が進んでいない要因の一つは、「税制面でのバックアップがなされていないこと」だとして、①平成29年度税制改正で、移行の際の相続税法66条4項に係る規定の緩和措置が講じられたものの、この新制度は平成32年9月30日までの期間限定であり、適用を受ける医療法人はかなり限定的であると思われること、②持分なし医療法人移行後6年経過した後の課税問題も必ずしも明確ではなく、持分なし医療法人へ移行した場合の課税問題について、今後も注視していく必要があること、③持分を回収する方法で持分なし医療法人に移行する場合、当該持分を基金へ振り替えた時には、当該基金部分についてみなし配当課税が生じない措置を設けるべきであること―を提言。

また、「(2)持分あり医療法人の事業承継税制」については、持分あり医療法人の社員が、持分あり医療法人のまま、後継者にその事業を円滑に承継する税務上の制度を認めることが、地域医療を支えることにつながるものと考えられることから、持分あり医療法人に対しても、非上場株式等の納税猶予税制の適用を認めることを引き続き要望すべきであるとしている。

 更に、「(3)出資持分の評価の見直し」では、持分あり医療法人の永続的な存在の必要性に鑑み、健全な医療法人経営を継続するためには持分が必要であるとして(2)の提言を行っているが、現状のように、その永続性が将来にわたって否認されるのであれば、持分あり医療法人の永続性を前提として、他の会社の株式と同様に持分の価額を評価している財産評価基本通達194-2項は根拠が失われるとして、その取り扱いを見直すべきであると提言している。

III.では、医療用機器特別償却制度を始めとする設備投資に関する税制措置は、一般の事業所に対する中小企業投資促進税制と比較して税額控除がないなど不十分な内容となっていると指摘。従って、医療の安全と質の向上のために、医療用機器の特別償却制度の拡充が必要であり、少なくとも一般の中小企業に対する措置と同水準、あるいはそれ以上の手当がなされるよう、引き続き要望の実現に向けて努力を継続すること、また、耐用年数についても、実態に即した見直しを随時行うことを提言している。

更に、中小企業経営強化税制及び商業・サービス業・農林水産業活性化税制における医療等への不利な扱いは、中小企業税制の本旨にのっとり早期に改善されるべきであり、今後新設される設備投資減税については医療等が除外されないよう注視していくべきであるとしている。

 IV.では、四段階税制と事業税の非課税及び軽減措置の存続の必要性について、改めて提言としてまとめている。

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問い合わせ先

日本医師会年金・税制課 TEL:03-3946-2121(代)

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