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医療施設ホームページのあり方−会員医療施設HPおよび医療情報提供のガイドライン−(H.20.3改定版)

 


平成20年3月
日本医師会

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■はじめに

 日本医師会は、平成17年10月、当時の「IT問題検討委員会」の提言を元に、「医療施設ホームページのあり方−会員医療施設HPおよび医療情報提供のガイドライン−」を公表いたしました。

 このガイドラインは、医療施設が運営するホームページにおいて、自施設の情報や医療情報を提供する際に、その内容が適切であり、医療界全体の信頼を損なわないものとなるように、基本要件や不適格事項を表したものです。

 医療施設ホームページについては、いわゆる「広告規制」の対象にはなっていないこともあり、誇大広告的な内容を含むようなホームページも一部で見受けられます。

 日本医師会では、医療に対する信頼性を維持し確保していくためには、この問題に自主的に取り組む姿勢が大切であると考え、ホームページを運用する会員医療施設にガイドラインの遵守をお願いしてまいりました。

 平成19年4月、医療法の改正により広告規制が見直されるとともに、厚生労働省の「医療広告ガイドライン」が公表されたことを受け、この度、本ガイドラインについても、基本的な理念はそのままに、改定版を公表することとなりました。

 既にホームページを運用されている、あるいはこれからホームページを立ち上げようとされている会員医療施設におかれましては、是非本ガイドラインをご参照いただき、今後の運用にお役立ていただきたくお願いいたします。

 また、各都道府県医師会、郡市区医師会等におかれましては、従前よりホームページ等の媒体によりガイドラインの周知にご協力いただいておりますが、改定版の周知につきましても、引き続きご協力を賜りたく、よろしくお願い申し上げます。


■会員医療施設HP および医療情報提供のガイドライン(H.20.3改定版)

I.対象

 日本医師会員とする。

 ただし、日医会員以外においても、国民の信頼に足るべき医療に関する情報を提供しようとする医師であれば、信頼でき、かつ分かりやすい医療情報を提供するために本ガイドラインを指針として取り組まれることを強く要望するものである。

 

II.目的

 本ガイドラインでは、日医会員が、自らの開設する医療施設の患者および地域住民を対象に、HPを媒体として様々な医療施設情報、医療情報を提供する際に、その情報が適切な内容であり、医療界全体の信頼を損なわないものとなるよう、基本要件および掲載推奨内容、掲載不適格内容を提示するものである。

 

III.基本姿勢

1. 関連法規・規則の遵守

 (1) 日本医師会「医師の職業倫理指針」

http://www.med.or.jp/nichikara/syokurin.html

 (2) 医療法、同法施行令、同法施行規則

厚生労働省「医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関して広告し得る事項等及び広告適正化のための指導等に関する指針(医療広告ガイドライン)」
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/kokokukisei/dl/shishin.pdf

 (3)「個人情報保護法」

2. 患者・地域住民本位

 (1) 最新の情報提供に努める

 (2) 広報内容についての質問や苦情に適切に対応する

3. 正確な情報の提供

 (1) 誤解を与えないような表現を用いる

 (2) 公正かつ公平な広報に努める

 

IV.HP作成上の指針

 アクセシビリティの確保のため、障害のあるユーザーや高齢者の利用も考慮したデザインを心がける。

1. 見やすさへの配慮

 (1) 専門用語は極力避け、分かりやすい表現にする

 (2) 背景・文字等のコントラストに配慮する

 (3) 色の識別に意味を持たせない

 (4) 点滅や動きは最小限度にする

 (5) 文字は大きめにするか、ユーザーが任意にサイズ変更できるようにする

 (6) 各ページにナビゲーション(階層表示、「トップページ」や「前ページ」に戻るボタン等)を配置する

 (7) 情報は整理して見やすくする

2. 使いやすさへの配慮

 (1) 丸数字等の機種依存文字は使わない

 (2) PDF等のファイルはなるべく軽くする

 (3) やむを得ず大きなファイルを掲載する場合にはファイルサイズを明記する

 (4) より多くのブラウザで表示できるようにする

 (5) <TITLE>タグと内容を一致させる

 

V.ホームページの内容

1. 基本要件

 (1) 医療施設ホームページと広告規制の関係

 医療施設のホームページについては、当該施設の情報を得ようとする者が、URLの入力やネット上での検索により自主的に閲覧するものであるため、「情報提供」や「広報」として扱われており、原則的に「広告」とは見なされていない。

 しかしながら、患者・地域住民に正確かつ適切な情報提供を行うためには、いわゆる「広告規制」を遵守した内容であることが望ましいので、本ガイドラインは厚生労働省の「医療広告ガイドライン」(H.19.4)に沿った内容となっている。

 また同時に、日本医師会が定める「医師の職業倫理指針」、「個人情報保護法」の遵守も求められるところである。

 (2) ネット上の情報と広告規制の関係

 医療施設ホームページが、いわゆる「広告規制」の対象外であることは前述の通りである。しかし、厚生労働省の「医療広告ガイドライン」では、ネット上の情報についても、以下のようなものは広告と判断され、その内容は規制の対象となる場合があるとしているので、留意されたい。

・特定の意味を連想させるホームページのURLやメールアドレス

 例えば、「http://gannkieru.ne.jp/」や「no1hospi@*****.or.jp」等は、それぞれ「癌消える」、「No.1 Hospital」を連想させるため、「広告規制」で禁止されている誇大広告や比較広告に該当する。

・Eメールやホームページ上のバナー広告

 メールマガジンや不特定多数へ配信する情報メール、商用サイト等の媒体に費用を支払って掲載するバナー広告は、文字通り広告に該当する。

・検索サイトの検索結果への干渉

 検索サイトにおいて特定の検索文字で検索した際に、スポンサーとして別枠で表示される場合、または検索サイトの運営会社等に費用を支払うことにより、意図的に検索結果の上位に表示されるようにした場合については、広告としてみなされる可能性がある。

 (3) 他のホームページへのリンクについて

 他のホームページへのリンクを設定する際には、リンク先のホームページ名を明記し、「クリックすると別のホームページに移動する」ということを閲覧者に分かりやすく示すべきである。

 リンク先でリンクする際の連絡を求めているような場合には、メールで承認を得るなど、適切な対応をとるべきである。ホームページによっては、トップページ以外の各ページへの直接リンクを認めていないこともあるので、併せて注意されたい。

 特にリンク先の性格について、制限や規制があるわけではないが、利益誘導型のホームページへのリンクやアフィリエイト(※閲覧者が特定のリンクを経由して商用サイトにアクセスし、商品購入などを行った場合、リンク元の管理者に報酬が支払われる)による商品紹介などは慎むべきである。

 リンク先の内容は、むろんリンク元の責任の範疇外ではあるが、内容の更新、ページの削除などが頻回に行われることもあるため、リンク切れなどがないか定期的にチェックすることが望ましい。

 また、ガイドラインに則ったホームページ運用をしている旨を示すために、日医や都道府県医師会のホームページ(および本ガイドライン掲載ページ)にリンクすることを推奨したい。

 (4) 著作権・肖像権について

 転載許可が明記されているものや一部のフリー素材を除き、出版物やインターネット上にある文章や写真、絵などの画像を許可なくホームページ上に掲載することは禁じられている。それらの引用については、可能なものについてはWeb上のリンクで対応することが望ましいが、どうしても自ホームページ上に直接掲載したい場合には、権利者の承諾を得る必要がある。

 また、写真については、自分で撮影したものであっても、被写体の肖像権に配慮しなければならない。

 (5) 個人情報保護について

 H.17年の個人情報保護法の施行に伴い、「医療機関における個人情報保護について」(H.17.2日本医師会)において「個人情報保護への取り組み」「個人情報の利用目的」について院内掲示することが求められているが、医療施設ホームページにおいても同様の内容を掲載すべきである。

2. 掲載推奨内容

 (1) 基本的な情報

・医療施設名
・院長(管理者)名
・標榜診療科名
・アクセス情報(住所、地図、電話番号、FAX番号、Eメールアドレス、駐車設備)
・開設日、診療科別の診療開始日
・各情報の最終更新日

 (2) 医師、スタッフに関する情報

・医師、スタッフ数、人員配置状況
・医師や医療従事者の情報(氏名、役職、略歴 等)
・医療従事者の専門性に関する認定を受けた旨
・医療従事者以外のスタッフの情報(氏名、役職、略歴 等)

 (3) 診療時間に関する情報

・診療科ごとの診療日、診療時間
・予約による診察の実施の有無
・休日、夜間診療の実施の有無
・救急対応の有無
・平均待ち時間

 (4) 取扱い保険、法令の規定に基づく指定についての情報

・保険医療機関、特定承認保険医療機関
・労災保険指定病院、労災保険指定診療所、労災保険二次健診等給付病院、労災保険二次健診等給付診療所
・母体保護法指定医
・臨床研修指定病院
・身体障害者福祉法指定医
・精神保健指定医、精神保健指定病院、応急入院指定病院
・生活保護法指定医、生活保護法指定医療機関
・結核予防法指定病院、結核予防法指定診療所
・指定養育医療機関
・戦傷病者特別援護法指定病院、戦傷病者特別援護法指定診療所
・外国医師臨床修練指定病院等
・被爆者指定医療機関、被爆者一般疾病医療機関
・指定自立支援医療機関
・特定感染症指定医療機関、第一種感染症指定医療機関、第二種感染症指定医療機関
・指定居宅サービス事業者、指定介護予防サービス事業者、指定介護療養型医療施設
・指定療育機関  等

 (5) 医療の内容に関する情報

・検査、手術その他の治療の方法
・保険診療、評価療養および選定療養、分娩、自由診療(保険診療・評価療養と同じ内容のものに限る)
・法令や国の事業による医療給付を行っている旨、基準を満たす保険医療機関として届け出た旨
・往診の実施
・在宅医療の実施

 (6) 診療施設に関する情報

・施設概要
・入院設備の有無
・病床の種別ごとの数(病床数)、病室数
・保有設備
・病室等の設備
・障害者等に対する構造上の配慮
・据え置き型の医療機器等の配置状況
・電子カルテの導入

 (7) 手術、入院に関する情報(それぞれ集計期間を併記)

・手術件数
・分娩件数
・平均入院日数
・在宅患者、外来患者、入院患者数
・平均患者数
・平均病床利用率

 (8) 医療連携に関する情報

・紹介可能な他の医療機関名
・紹介可能な保健医療サービス・福祉サービス事業者
・共同利用可能な医療機器
・セカンドオピニオンの実施の有無、実績
・紹介率、逆紹介率(算定式、算定に利用した患者数等の情報を併記)

 (9) 情報提供に関する情報

・入院診療計画書の提供
・退院療養計画書の提供
・診療録等の提供

 (10) 診療以外のサービスについての情報

・健康診査、検診の実施
・保健指導、健康相談の実施
・予防接種の実施(効果については除く)
・治験
・介護サービス
・受診の便宜を図るためのサービス(支払方法、領収、貸しテレビ、インターネット環境、対応可能言語、施設内店舗、送迎サービス、携帯電話の使用、通訳)
・患者相談窓口の確保
・症例検討会の開催
・医療安全確保の取り組み
・個人情報の適正な取り扱いを確保するための取り組み
・治療結果に関する分析、結果提供を行っている旨
・患者満足度調査、結果提供を行っている旨

 (11) 外部監査・評価についての情報

・外部監査(公認会計士、監査法人)を受けている旨
・(財)日本医療機能評価機構の評価結果
・(財)日本適合性認定協会の認定を受けた審査登録機関に登録している旨(ISO9000取得)

3. 掲載不適格内容

 (1) 広告が可能とされていない事項

・専門外来(→標榜診療科名と誤認を与える)
・死亡率、術後生存率
・未承認医薬品による治療の内容
・著名人が治療している旨(→事実であっても優良誤認を与えるおそれがある)等

 (2) 虚偽の内容

・絶対安全な手術
・厚生労働省が認可した○○専門医  等

 (3) 比較広告的な内容(他の医療機関と比較して優良である旨)

 (4) 誇大広告的な内容

 (5) 客観的な事実であることを証明できない内容

・医学的根拠のない民間療法
・体験談

 (6) その他

・患者・地域住民の不安を煽る内容
・誹謗中傷
・必要以上に患者の勧誘を図る内容
・品位を損ねる内容
・医薬品の商品名(→薬事法の広告規制により)
・外部スポンサーの広告
・今後、評価基準・評価方法を確立していく必要がある内容
・公序良俗に反する内容   等


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