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平成18年診療報酬改定について

 

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2005年10月

厚生労働大臣
 尾 辻 秀 久 殿

日本医師会長
植 松 治 雄

医療費についての要望の提出について

 少子・高齢化において、長期化する経済不況の中、国民の健康を守るためには、国民皆保険制度の堅持が不可避である。また、憲法に規定する国民の健康権を守るため、良質かつ適切な医療を安定的に提供することが必要である。

 これらの実現には、医業経営基盤の安定が不可欠であり、医療の安全確保、医療の質の確保、小児医療・産科医療等への対応等を保証するための診療報酬財源として、少なくとも3%以上が確保されるべきである。

 しかるに、長年にわたり技術評価は低く抑えられ、加えて、平成14年度の診療報酬改定においては、技術料本体の引下げが実施され、さらに平成16年度改定では技術料本体が据え置かれた。このままでは、医療安全はもとより医療の質の低下を来しかねない状況にある。

 国民医療という視点から、良質な医療の継続的な提供を可能とするため、診療報酬改定が必要であり、国民が安心して良質な医療を受けられるために、特段の配慮を求める。

 


医療費についての要望

2005年10月 日本医師会

1:医療費における政策目標の設定について

 国民に必要な医療は経済変動に一致して変化するものではない。
 GDP等の経済指標を基本とする医療費の伸び率管理制度は、必要かつ安全な医療の確保を阻害する点から容認できない。
 高齢者医療の充実のためには、生活習慣病対策等の予防医療を推進し、高齢者になっても健康を維持できるようにすべきである。
 医療費の適正化は、薬剤および医療材料の再評価、事務の効率等を含め各々の積み重ねによってなされるべきである。

2:診療報酬改定について

(1)医療の安全確保のために

 診療報酬の対象となる医療機関における医師・歯科医師・薬剤師・看護師等の数は平成10年を基点にすると10数%以上増加している。そのために、医療従事者の給与は、人事院勧告以上に削減されている。
 医療の安全のためには、最低年1.5%以上のマンパワーの強化が必要であり、実際、国家資格である医師・歯科医師・薬剤師・看護師は各々年1.5%以上の増加が推定されている。その増加に対する費用については、診療報酬によって補填されなければならない。

(2)医療の質の確保のために

 これまでの厚生労働省の試算においても、医学・医療の進歩によって年1〜2%の総医療費の増加が推定されてきた。しかし、この6年間、各医学会の要望項目は診療報酬改定においてまったく認められていない。医療の質を保つためには十分な費用を給付すべきである。

(3)その他:小児医療・産科医療等への対応のために

 小児救急体制の整備は、国民の喫緊的要望である。さらに新規に対応しなければならない国民の要望が、産科医療対策と共に山積している。また、環境問題のために感染性廃棄物を含む医療用廃棄物処理費用への対応が必要である。

 以上により、日本医師会は次期診療報酬改定において少なくとも3%以上の引上げを要望する。

 


診療報酬改定に対する日本医師会の考え方

2005年10月

(1) 医療の安全確保のために
(2) 医療の質の確保のために
(3) 小児医療・産科医療等への対応

少なくとも3%以上の診療報酬の引上げが必要である

(1) 医療の安全確保のための費用 : 1.5%

・医療安全確保のために、医療機関は従事者を増員している
 (医療従事者数の伸び率:約3%/2年)

・中医協医療経済実態調査による医療機関の人件費率:48.3%

 → 3%×0.483≒1.5%(必要最低限の増加人件費)

(2) 医療の質の確保(医学、医療の進歩)のための費用 : 1.2%

・各医学会の要望の実現(学会要望の医療技術の保険導入はこの6年間停止したまま)

(3) その他:小児医療・産科医療等への対応のための費用 : 0.5%

・小児救急医療体制の確保

・産科医療体制の確保等

 


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