日医ニュース 第937号(平成12年9月20日)

資料版
日医会員組織の現況 
―平成12年6月現在―

 平成12年6月現在の日医会員数および会員構成に関する資料が,8月15日,日医情報サービス課会員情報室より公表された.今回の集計では,会員区分別会員数,組織率,性別・開設主体別・年齢階級別会員数を算出し,平成7年6月のデータならびに厚生省による全国調査『医師・歯科医師・薬剤師調査』の傾向と比較した.

  1. 会員区分別会員数・組織率
     図1に示すとおり,会員総数は152,906人,平成7年6月に比べ16,239人(11.9%)増加している.会員区分別の会員数はA(1)会員80,608人,A(2)会員31,117人,B会員39,879人,C会員1,302人であり,平成7年6月に比べ,A(1)会員5.0%増,A(2)会員25.0%増,B会員19.6%増,C会員19.8%減と,主に勤務医の加入増が顕著である.
     会員組織率は,厚生省による全国調査『医師・歯科医師・薬剤師調査 平成10年版』をもとに算出した.全国の医師総数248,611人のうち,同年の日医会員は149,319人であり60.1%を占める.過去10年間の推移は図2のとおりであり,組織率は緩やかに増加している.

  1. 性別会員構成
     男性会員は134,654人,女性会員は18,252人であり,平成7年6月に比べ,男性会員12,243人(10.0%)増,女性会員3,996人(28.0%)増と,女性医師の加入が目立つ.会員総数に女性会員が占める割合は11.9%であり,前述の厚生省による全国医師総数に女性医師が占める割合13.9%よりは,やや下回った数値である.
  2. 開設主体別会員構成
     国立8,024人,公的医療機関14,895人,医療法人45,471人,個人64,300人,その他の医療機関17,161人であり,図3に示すとおり開設主体が個人である会員が42.1%,医療法人である会員が29.7%を占めている.開設主体が医療法人である会員の増加は著しく,平成7年6月に比べ18,221人(66.9%)と急増している.増加要因としては,昭和61年に認可された一人医師医療法人制度があり,開設主体が医療法人である会員数およびその割合は,今後も増加傾向にあると考えられる.

  1. 年齢階級別会員構成
     日医会員の年齢階級別会員数は図4のとおり,平成7年6月では40〜44歳および65〜69歳の2区分であった頂点が,平成12年6月では45〜49歳および70〜74歳へと移行している.また,平成12年6月の会員総数のうち,50〜54歳会員の占める割合(12.2%)は,平成7年6月と比べて3.5%増加し,65〜69歳会員の占める割合(7.9%)は,5.7%減少している.
     50〜54歳会員の割合増の要因としては,昭和45年以降,厚生省による医師養成増政策を反映していると考えられる.厚生省では,医師需給対策を検討した結果,医学校・医学部の入学定員増や,いわゆる一県一医大構想などを図り,昭和35年に2,840人であった医学校・医学部の定員は増加し,昭和55年には8,260人に達した.
     65〜69歳会員の割合減の要因としては,主に勤務医の定年退職に伴う退会があると考えられる.前述の厚生省全国調査における病院等に勤務する医師の平均年齢は,39.6歳であり,図5のとおり年齢階級別・会員区分別会員数においても,A(2)会員およびB会員は40〜44歳が最多人数である.


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