日医ニュース
日医ニュース目次 第1015号(平成15年12月20日)

家族計画・母体保護法指導者講習会
若年者の性について討議

家族計画・母体保護法指導者講習会/若年者の性について討議

 平成十五年度家族計画・母体保護法指導者講習会が,十二月六日,日医会館大講堂で開催された.
 柳田喜美子常任理事の司会で開会し,坪井栄孝会長(石川高明副会長代読)は,「わが国では,晩婚化,出生率の低下などの進行に対応するため,少子化対策基本法などさまざまな少子化対策が展開されている.今後は,子どもを生みやすい環境,育児しやすい環境作りなどが重要であると考えている」とあいさつした.
 坂口力 厚生労働大臣(谷口隆 厚生労働省雇用均等・児童家庭局母子保健課長代読)のあいさつのあと,坂元正一 日本産婦人科医会長は,「若年者の性の問題は,若い人たちの目線に立って,対策をたててほしい」と来賓あいさつを行った.
 講演「働く女性の母性の保護」(長井聡里 松下電工(株)本社健康管理室長)は,女性の生き方,働き方が多様になってきているとして,(1)職場の健康管理(2)職場の母性健康管理,母性健康管理指導事項連絡カードの活用について講演を行った.
 シンポジウム「若年者の性の問題を考える」では,(一)十代の人工妊娠中絶について(幡研一 福島県医師会常任理事・明治病院長),(二)性教育のあり方について(古賀詔子 婦人科クリニック古賀院長),(三)最近の性感染症の動向について(松田静治 性の健康医学財団副会頭),指定発言─行政の立場から(谷口隆 厚生労働省雇用均等・児童家庭局母子保健課長)─について,それぞれ講演が行われた.
 討議では,「ピルの使用について」や,「まじめに出産,育児を考えている若者も多い.例えば,十八歳,十九歳で生みたいというときには,社会的には先行投資だと考え,減税などの措置が必要ではないか」など社会のあり方について,幅広い討論が行われた.

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