日医ニュース
日医ニュース目次 第1020号(平成16年3月5日)

日医
たばこ規制枠組み条約批准に関する要望書提出

日医/たばこ規制枠組み条約批准に関する要望書提出 櫻井秀也常任理事は,二月十七日開催の定例記者会見で,「たばこ規制枠組み条約」批准に関する要望書(下掲)を二月二十日付で三大臣(坂口力厚生労働大臣,川口順子外務大臣,谷垣禎一財務大臣)宛に提出することを明らかにした.(写真)
 「たばこ規制枠組み条約」については,昨年一月,採択に向けた政府間交渉が行われているなかで,日医から三大臣(厚生労働大臣,外務大臣,財務大臣)宛に世界保健総会(世界保健機関の最高意思決定機関)政府間交渉会議議長案の内容を後退させることなく,条約の成立及び批准に向けて尽力するよう要望書を提出.五月二十一日に開催された第五十六回世界保健総会では,日本を含む加盟国が全会一致で採択を行った.
 本条約の目的は「現在及び将来の世代をたばこ消費及びたばこ煙への曝露によって起こる甚大な健康的・社会的・環境的・経済的被害から守ることにある」とされており,たばこ規制のための全国的な調整・中核機関の設立,たばこ価格・税の引き上げ,警告表示の強化,たばこの広告・販売促進等の規制に関する条項が盛り込まれている.
 しかし,この条約が発効するためには四十カ国の批准が必要であるが,日本がいまだに署名および批准をしていないことから,今回,会内の禁煙推進委員会(プロジェクト)等で検討を行い,理事会の承認を得て,改めて要望書を提出することとなった.

要 望 書

 世界保健機関(WHO)は,平成15年5月21日に,最高意思決定機関である第56回世界保健総会において,たばこ規制のための全国的な調整・中核機関の設立,たばこ価格・税の引き上げ,警告表示の強化,たばこの広告・販売促進等の規制などの条項を含む「たばこ規制枠組み条約」を,日本を含め加盟国の全会一致で採択しました.この条約は40か国の批准で発効しますが,日本は未だ署名及び批准をしておりません.
 日本医師会は国民の健康を守る立場から,日本が早急に「たばこ規制枠組み条約」に署名及び批准を行い,これに併せて国内法を整備して,たばこ消費とたばこ煙への曝露を減らすための対策を推進するよう,強く要望いたします.

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