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第1020号(平成16年3月5日) |
日医市民公開講座
「予防接種で感染症を防ごう」をテーマに

日本医師会市民公開講座が,「予防接種で感染症を防ごう」をテーマとして,二月七日に日医会館大講堂で開催された.
櫻井秀也常任理事の司会で開会.冒頭,坪井栄孝会長(西島英利常任理事代読)は,本講座で予防接種に対する正しい知識を身に付けてほしいとあいさつした.
引き続き,四人のシンポジストによるシンポジウムが行われた.
雪下國雄常任理事は,日本小児科医会との共催で,本年三月一日から七日までを「子ども予防接種週間」としたことを報告.この機会に予防接種の重要性を再認識してもらいたいと呼びかけた.また,ポリオの生ワクチン使用による健康被害の発生を考えると,不活化ワクチンの早急な採用が望まれるとした.
堺春美東海大学医学部教授は,予防・診断・治療が一体となったインフルエンザ対策の重要性を強調.さらに,妊娠四カ月までの妊婦が風しんに罹患すると先天性風しん症候群の児が出生する危険があることに言及.妊娠をひかえた世代の抗体価が低いことを指摘し,特に,この世代の女性は,妊娠する前に抗体価を調べ,抗体価が低い人は予防接種を受けてほしいとした.
神谷齊国立療養所三重病院長は,日本がはしかの輸出国と世界から非難されていることを問題視.その原因として,日本人のワクチン接種率の低さを挙げ,可能なかぎり一歳から一歳三カ月までの間に接種を済ましてほしいと要請.また,子どもたちの健康を守るためには,保護者・かかりつけ医・行政の三者の連携が重要と指摘した.
田代眞人国立感染症研究所ウイルス第三部長は,鳥インフルエンザウイルスの人への感染の可能性について,ウイルスは突然変異を起こしやすく完全には否定できないと説明.ワクチン開発の今後の課題として,安全性・有効性の確保のほか,ワクチン接種の優先順位についての国民的合意を形成する必要性を強調した.
なお,番組の模様は,二月二十八日(土)にNHK教育テレビ「土曜フォーラム」で放映された.
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