日医ニュース
日医ニュース目次第1034号(平成16年10月5日)

日医 定例記者会見

(平成16年9月14日)

寺岡副会長
リピーター医師の再教育制度実施

日医定例記者会見/(平成16年9月14日)

 寺岡暉副会長は,日医が医療ミスを繰り返す「いわゆるリピーター」および行政処分を受けた医師に対して医師の再教育制度である「医療安全再教育制度」(仮称)を平成十七年度から開始する考えを明らかにした.
 本制度は,医療事故そのものを防止し,安全・安心な医療を提供するためのあらゆる努力と平行して,「いわゆるリピーター」および行政処分を受けた医師,その他罰則を受けた医師を対象に,損なわれた医師としての適正を矯正,改善するための再教育(リメディアル教育)を実施するもので,これを日医が,医師専門家組織の質を維持・向上する自律的取り組みの一環として制度化していく趣旨である.
 これまでの医療安全対策委員会等における協議を踏まえて,「いわゆるリピーター」を「反省なく再三事故を繰り返す医師・医療機関であり,各地域の医師会において日頃の医療実践のなかで著しい非行や未熟な行為があったと判明したもの」と定義し,その判定は,所定の日医委員会と都道府県医師会・郡市区医師会が連携して行うとしている.
 カリキュラム作成は,医療安全対策委員会他,関係委員会との連携のもとに生涯教育委員会において行い,一般の生涯教育とは別メニュー(特別メニュー)で行う制度とし,再教育の結果や制度そのものの成果についても適宜評価するとしている.
 寺岡副会長は,植松治雄会長が就任以来,医療安全対策について,制裁を含めて具体的・積極的に取り組む姿勢を示してきたことに触れるとともに,再教育制度を通告,氏名公表,再教育の課役,除名を含む制裁制度としても位置付けたい旨説明した.
 また,対象となる会員が制裁の前に医師会を退会してしまう事例への対応策や,非会員に対しても再教育制度の対象としていけるような方法を検討していきたいとした.
 今後は,平成十六年度中に制度の具体案を内外に示し,平成十七年度より実施する予定.

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