日医ニュース
日医ニュース目次 第1035号(平成16年10月20日)

第2次小泉改造内閣
尾辻秀久氏,厚生労働大臣に就任
就任翌日,来館

尾辻秀久厚生労働大臣
 九月二十七日,第二次小泉改造内閣が発足し,厚生労働大臣には,尾辻秀久氏が指名された.
 尾辻氏は,昭和十五年十月二日生まれ,六十三歳.
 尾辻氏の略歴は次のとおり.
 昭和三十六年防衛大学校中退,昭和四十六年東京大学教養学部中退.昭和五十四年鹿児島県議会議員を経て,平成元年参議院議員に当選.平成十三年に自由民主党医療基本問題調査会副会長,自由民主党社会保障調査会副会長,平成十五年自由民主党厚生労働部会部会長.日本遺族会副会長,元財務副大臣.
 就任後の記者会見で,尾辻大臣は,小泉総理より,持続可能な社会保障制度の見直しなど七点の指示を受けたと話した.また,混合診療については,個人的見解と断ったうえで,「賛成である」と述べたが,後日,「一定のルールが必要」と補足している.派閥は,旧橋本派.
 尾辻大臣は,大臣就任の翌日,植松治雄会長を表敬訪問し,なごやかに談笑した.(写真下)

社会保障審議案
三位一体改革に批判続出

第2次小泉改造内閣/尾辻秀久氏,厚生労働大臣に就任/就任翌日,来館

 社会保障審議会が,九月二十九日,厚生労働省で開催され,日医からは櫻井秀也副会長の代理で,野中博常任理事が出席した.
 当日は,まず,厚生労働省事務局から,平成十七年度厚生労働省予算概算要求の概要ならびに三位一体改革等の動きについて説明が行われた.
 三位一体改革に関しては,各委員から,「地方分権を進めることは大事だが,今のやり方では社会保障が切り捨てられてしまう危険がある」「社会保障こそ国が責任をもつべきものである」など,三位一体改革に対する否定的な意見が多く出された.
 厚生労働省からは,十月中に省として,三位一体改革に対する対案をまとめるとの報告があった.
 その他,社会保障をめぐる最近の動きとして,介護保険部会・障害者部会の審議状況,最近の少子化をめぐる動向,社会保険庁改革などについての説明があった.
 介護保険制度と支援費制度の統合問題については,「支援費制度は,できたばかりであり,拙速に介護保険制度との統合を考えるのではなく,その実績を踏まえた見直しを行うべき」「介護保険を真の社会保険制度とするには統合を行い,被保険者の範囲を広げるべき」など賛否両論の意見が出された.

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