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第1053号(平成17年7月20日) |

茨城県医師会長 原中 勝征

私が子どものころ,医師と学校の教師は,「先生」と呼ばれ,社会から尊敬されていたと思う.今,県の職員は県会議員を「先生」と呼び,医師は「さん」と呼ぶ.医師の県会議員も,市長や町長もいなくなってしまった.医師の政治への影響力も集票力も下がってしまった.私は,これらの変化の根底には,国民皆保険制度の功罪が潜んでいると思う.
現在の政府のように,市場主義経済社会を目的とする立場からは,社会保障は「悪」である.われわれのだれもが,平等に健康を維持し,人が人であることを大切にしようとする「日本医師会」の活動は,彼らにとっては邪魔に違いないのである.
私たちは,医師なればこそ,「国手」の立場と弱い立場の方々の味方の立場を捨てることはできない.働く環境が違っても,「医師」の社会に対する使命は同じである.
勤務医と診療所医師が連携してこそ,良い医療ができるのである.勤務医の方々が医師会活動に積極的に参加するか否かは,良心的な医師として生き続ける制度を堅持するために,大変重要だと再認識する次第である.
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