日医ニュース
日医ニュース目次 第1060号(平成17年11月5日)

社会保障審議会介護給付費分科会(10月12,24日)
ケアマネジャーに対する情報提供・連絡調整の重要性を確認

社会保障審議会介護給付費分科会(10月12,24日)/ケアマネジャーに対する情報提供・連絡調整の重要性を確認(写真) 社会保障審議会介護給付費分科会が,十月十二,二十四の両日に厚生労働省で開催された.
 十二日は,(一)介護予防サービス,(二)地域密着型サービス,(三)ケアマネジメント─の報酬設定,基準設定について,厚労省から議論の論点整理案が示された.
 野中博常任理事は,「新たに提案されている介護予防は,サービス利用者の自己実現達成の手段であり,目的ではない.その手段であるサービス自体を優先して論点が整理されている」と指摘.利用者がなぜサービスを利用するのかという原点を考えて,手段だけが評価されることのないように仕組みづくりをしてほしいと問題提起した.(写真右から二人目)
 (二)の地域密着型介護老人福祉施設の設置基準等については,「現行の特別養護老人ホームにおける配置医師の役割や医療の提供体制を的確にすべきであり,地域の主治医が適切に訪問診療や往診を行うなど,必要なときに適切な医療が提供できる体制にしなければならない」と指摘した.
 なお,成功報酬という考え方は,医療,介護の現場にそぐわないと考えており,日医としては賛成できないと主張した.
 二十四日の分科会では,厚労省が提出した論点整理をもとに,現行の居宅サービス(訪問系,通所系サービス)における現状と課題を確認.それらの報酬・基準の見直しのための議論が行われた.
 野中常任理事は,厚労省の資料には,ケアマネジャーに対する「情報提供・連絡調整」の視点が欠けていると指摘.介護サービスに係るすべての人が情報を共有し,同一の認識のもとで作成されたケアプランに基づいて,サービスが提供されることが基本であると強調した.また,情報共有の問題等については,ケアカンファレンスへの参加だけでなく,電話,FAXまたはメール等の手段を有効に活用して,適切に,情報提供・連絡調整を行うことが重要であると述べた.
 このほか,医療ニーズと介護ニーズを併せ持つ在宅中重度者等を,機能を強化した通所介護で対応し評価する仕組みが厚労省から提案された.野中常任理事は,「提案には,『主治医との連携体制の強化』という記述があるが,その記述をもって,利用者の『安全性』が担保されるわけではなく,医師としての責任を負うことができる体制を整えることは,『連携体制の強化』という言葉で片付けられるほど簡単な問題ではない」と指摘.日医としては,慎重に取り組むべき問題で,早急には容認できないと述べた.

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