日医ニュース
日医ニュース目次 第1062号(平成17年12月5日)

社会保障審議会介護給付費分科会(11月2,16日)
「がん末期」を特定疾病に追加

社会保障審議会介護給付費分科会(11月2,16日)/「がん末期」を特定疾病に追加(写真) 社会保障審議会介護給付費分科会が,十一月二,十六の両日に都内で開催された.
 二日の分科会では,厚生労働省から提出された論点案を基に,短期入所系サービス(短期入所生活介護,短期入所療養介護),特定施設入居者生活介護,福祉用具貸与,福祉用具販売の各サービスについて,意見交換が行われた.
 短期入所系サービス(ショートステイ)では,「介護者の急病など緊急的なニーズへの迅速な対応」が一つの論点として取り上げられ,(一)事業者間の連携による,その対応のための窓口の設置,(二)二十四時間受付可能な体制の確保─の加算評価が厚労省から提案されたほか,超過定員における減算要件の緩和などが示された.
 これに対して,野中博常任理事は,「現状の問題として,利用者がショートステイを利用しにくい実態がある.論点案には,超過定員の減算緩和等の提案が盛り込まれているが,それらをもってサービスの利用が促進されるわけではない.ケアマネジメントの徹底を基本としたうえで,短期・頻回なサービス利用など,発想の転換が必要である」と指摘した.(写真中央)
 十六日の分科会では,「特定疾病におけるがん末期の取扱いに関する研究班」が取りまとめた中間報告を基に,平成十八年四月から,「がん末期」を特定疾病に追加することが,厚労省から報告された.
 中間報告では,「がん末期」を,(1)自律増殖性(2)浸潤性(3)転移性(4)致死性―の四点の特徴をすべて満たす疾病であることと定義付け,その診断基準については,臨床経過のなかで,主治医が総合的に判断するとしている.
 併せて厚労省は,難病(特定疾患)の疾病区分の変更等を報告.これに伴い,特定疾病の「オリーブ橋小脳萎縮症」「線条体黒質変性症」を「シャイ・ドレーガー症候群」に加えて「多系統萎縮症」とし,また,「パーキンソン病」として総称されてきた,「パーキンソン病」「進行性核上性麻痺」「大脳皮質基底核変性症」が,「パーキンソン病関連疾患」と見直された.「慢性関節リウマチ」は,「関節リウマチ」に呼称変更される.
 このほか,五つの事業者団体から,ヒアリングが行われた.
 野中常任理事は,現場における医療との連携状況を事業者団体に確認したうえで,「看護職員等の人員配置基準が定められているが,その実態が十分に把握されていない」と指摘.「重要なのは,実態を把握し,二十四時間,三百六十五日のなかで,どう表現していくかである」と述べ,実態に即した対応を厚労省に要望した.
 また,「構造改革特区における二階建ての介護保険施設等の耐火要件の緩和」について,厚労大臣から諮問があった.野中常任理事は,「施設利用者等の安全面等の観点から,この場で判断できるものではない」と慎重な姿勢を示したが,分科会としては,諮問どおり答申することとなった.

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