日医ニュース
日医ニュース目次 第1063号(平成17年12月20日)

第4回報道関係者との勉強会
医師税制の問題点を検証

第4回報道関係者との勉強会/医師税制の問題点を検証(写真) 日医は,十一月二十八日,報道関係者との勉強会を,日医連霞が関研修室で開催し,櫻井秀也・宮崎秀樹両副会長,野中博常任理事が出席した.
 当日は,緑川正博氏(公認会計士・税理士)を講師に迎え,「医師税制の問題点について」と題する講演が行われた.
 緑川氏は,「個人開業医の場合は,収入から経費等を差し引いた額が個人(院長)の所得となるのに対して,医療法人の場合は,院長が給与所得者となるため,収入から経費等のほかに,院長の報酬を差し引いた額が,法人の所得となる」と説明.十一月に厚生労働省がまとめた医療経済実態調査(速報)の報告を受けて,一部のマスコミが,個人開業医と医療法人の収支状況を同じ土俵の上で論じたことに触れ,「両者の所得計算方法の違いを無視して書かれた論拠のないものである」と指摘した.
 また,緑川氏は,医療機関において損税が発生する仕組みについて解説.それによると,「消費税は,最終消費者の負担を原則としているが,医療機関においては,社会保険診療が非課税であるために,仕入れに際して支払った消費税額の控除もできず,価格にも転嫁できない.いわば,医療機関自体が消費税を負担する最終消費者となっている.厚労省の説明によれば,医療機関が仕入れに際して支払った消費税のうち,社会保険診療に対応する部分については,社会保険診療報酬に対し,およそ一・五三%が上乗せされ,適正に転嫁されているとしているが,これは必ずしも十分な根拠のある額ではない」としている.
 損税解消策については,(1)普通税率課税(2)非課税(3)軽減税率課税(4)ゼロ税率課税―の比較を示したうえで,消費税に影響を受けない明瞭な医療経営を行うための方策として,(3)または(4)の課税方式の導入を指摘.それは損税を解消するためだけでなく,実質的に,患者さん等の負担軽減にもつながると結んだ.

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