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第1067号(平成18年2月20日) |
野中博常任理事に聞く
平成18年度介護報酬等の改定を受けて

今改定のポイント
在宅では,軽度者の報酬は平均でマイナス五%,中重度者への報酬は平均でプラス四%として,中重度者への支援強化を図る.軽度者を対象に,介護予防サービス,地域密着型サービス等の新サービスを施行する.施設に関する改定率は平均プラスマイナス〇%と,マイナス改定にならなかったことは当然であり,日医の当分科会での主張が反映された結果と考えている.
今改定の評価
日医は,意見書を提出して,(1)ケアマネジメントの徹底(2)適切な医療提供体制の構築と施設の基盤整備―を提案した.今改定では,それらの主張が理解されたと考えている.(1)では,介護支援専門員の標準担当件数の引き下げ等,一定の方向性が盛り込まれたが,「利用者本位のサービス選択」等の問題については,医師が情報提供することにより,多職種協働を通じたサービス担当者会議を適正に行うこと等で担保されると考えており,今後の推移を注意深く見守る必要がある.また,施設においても,在宅と同様にケアマネジメントの徹底が不可欠であり,本人のみならず家族をも視野に入れたケアプランの作成が望まれる.その観点から,介護保険施設に「在宅復帰・在宅生活支援重視型」の視点から見直しが行われ,なかでも介護老人保健施設に「試行的退所サービス費」が創設されたことは評価に値する.
(2)に関しては,診療行為を外部の医療機関とトータルで考え,利用者にとって最良の医療が提供できる体制を構築すべきである.今改定の内容でも,この課題に十分対応できるものではない.今後,議論が必要である.
目標達成度に応じた介護報酬の設定について,日医は,反対の立場を主張したが,試行的な取り組みとして,介護予防サービスに事業所評価加算が盛り込まれた.評価に耐え得る検証作業を十分に行うことを要望する.
療養病床の再編について
再編の議論に関しては,その再編が利用者に及ぼす影響等を適切に調査・検証したうえで,十分な議論に基づく提案がなされるべきと主張してきた.今回の諮問に本件が盛り込まれなかったことは,その成果と考えている.介護療養型医療施設の廃止を含む医療制度改革関連法案が,今国会に提出される見通しとなったが,社会的入院の真の原因について調査・分析や議論もしないで,財政面のみからこのような決定がなされたことは,難民をつくることであり,誠に遺憾である
会員に対して一言
居宅療養管理指導に,医師等の文書での情報提供やサービス担当者会議への参加,また,“多職種協働”の考え方が盛り込まれたことは大いに評価したい.本分科会では,主治医が介護支援専門員に対して患者さんの医療情報を適切に提供することにより,適切なケアプランが作成されることを強く主張してきた.会員の先生方には,情報提供に対する理解をより一層深めるとともに,患者さんが適切なケアプランによって,社会生活を営めるように努力していただきたい.
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