日医ニュース
日医ニュース目次 第1067号(平成18年2月20日)

視点

「子ども予防接種週間」と麻しん対策

 今年も三月一日(水)より三月七日(火)までの一週間,「子ども予防接種週間」が実施される.子ども予防接種週間は,日医,日本小児科医会,厚生労働省の共催で実施され,今年で三年目を迎える.
 昨年の実績をみると,全国の七千七十医療機関(未報告三県)で取り組み,被接種者数は三万六千百八十一名に達している.その内訳は,DPT一万三千六百二名,日本脳炎七千五百五名,風しん四千五百六十五名,麻しん四千四百二十三名,BCG千五百五十五名,ポリオ百五十五名と,任意接種の流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)千四百九十九名,水痘(みずぼうそう)千二百七十三名であった.
 麻しんについては,一歳児の感染とその重症化が多いことから,日医としても一歳になったらなるべく早期の予防接種を勧奨してきたが,その成果か,平成十三年には感染者が二十八万六千人あったものが,十四年には十万五千人,十五年八万人,十六年一万五千人となり,おそらく,十七年には一万人を割るまでに激減している.しかし,このように自然感染が激減してくると,ワクチン接種により獲得された免疫の効果は時間経過とともに著明に低下して予防効果も期待できなくなる.
 したがって,子どもたちの間でいくら接種率が高く維持されていても,一回の接種では免疫が十分獲得できなかった者や,免疫が低下した者が年々蓄積されてくると,数年ごとに流行が起こってくることは,アメリカなど先進国の間で確認されていることである.
 そんなことを考慮し,今年四月一日より,麻しんワクチン接種の制度が改正されることになった.すなわち,四月一日より麻しんの予防接種は,麻しん・風しん混合ワクチン(MRワクチン)による二回接種を原則とし,一回目は生後十二月より二十四月までに接種,従来通り十二月になったらなるべく早期にMRワクチン接種を勧奨するとともに,一歳半健診に際しては未接種者に対し接種を勧奨するよう努めることとした.二回目の接種は,五歳以上七歳未満の入学前として就学時健診で十分チェックできるようにした.
 三月三十一日までに十二月より九十月を迎える子どもについては,従来の制度でなるべく早期に麻しん,風しんワクチン接種を各々単独で終らせ,四月以降に単独ワクチン接種後のMRワクチン接種が有効かつ安全であることが確認され次第,MRワクチンによる二回目の接種を実施することとしている.
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