日医ニュース
日医ニュース目次 第1089号(平成19年1月20日)

日医定例記者会見

平成18年12月27日
国民健康保険中央会の研究会報告書について

日医定例記者会見/平成18年12月27日/国民健康保険中央会の研究会報告書について(写真) 鈴木満常任理事は,「高齢社会における医療報酬体系のあり方に関する研究会」(国民健康保険中央会)が取りまとめた報告書についてコメントした.
 同常任理事は,まず,竹嶋康弘副会長が委員の一人として参加している同研究会の報告書の内容について,日医も賛成したとの誤解を招くような報道が一部でなされたことを問題視し,遺憾の意を示した.
 そのうえで,日医の考えは同研究会のなかで十分主張したものの,国保中央会という保険者の立場で報告書が作成されたうえに,最終的な取りまとめは水野肇同研究会委員長に委ねられた経緯を説明した.
 「“かかりつけ医”に登録した後期高齢者の人数に応じた定額払い制度を導入すべき」とした報告書の内容にも触れ,「人頭払いにすれば,『いつでも,どこでも,だれでも』というフリーアクセスのうち“どこでも”が阻害され,医療の質を低下させる.これは,フリーアクセスを制限している英国での国民医療の状況を見れば明らかであり,その経験を日本の教訓とし,同じ過ちを犯すべきではない」と述べた.
 さらに,“かかりつけ医”が担うべき役割で「従来の出来高払いの枠組みに収まらない機能」として示された四項目に関しても,(一)「後期高齢者の健康状態の把握と健康上の相談」は,保険適用の可否を検討すべき,(二)「診察・治療(専門医や病院への紹介を含む)」は,本来,出来高払いを基本とすべき,(三)「リハビリテーションの指導」は,専門医の確認や指示が必要な場合がある,(四)「ターミナルケアヘの対応と看取り」は,患者の尊厳が重要であり,包括での支払いについては国民的議論が必要―として,いずれも人頭払いの形を取る必要がまったくないことを強調した.
 最後に,同常任理事は,後期高齢者医療制度について,日医としての見解をまとめるべく,現在,会内委員会(高齢者の診療報酬体系検討委員会,社会保険診療報酬検討委員会)に付託して鋭意検討中であると述べ,慎重に議論を進めているとの考えを示した.

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