日医ニュース
日医ニュース目次 第1089号(平成19年1月20日)

医師の偏在・確保などで意見交換
大学病院の医療に関する懇談会

 大学病院の医療に関する懇談会が,昨年十二月二十五日,日医会館で開催された.
 懇談会は内田健夫常任理事の司会で開会.冒頭,あいさつに立った唐澤祥人会長は,「これまで,大学病院とは必ずしも十分な意思疎通を図ることができていなかったが,今日,医療提供体制などについて,同じ医療に携わる者同士が意見交換を行うことは大変重要な意味を持っている」と述べた.
 次いで,大橋俊夫全国医学部長病院長会議会長が,「新医師臨床研修制度実施以降,医師需給はアンバランスになっており,大学病院は深刻に受け止めている.一方,国民に質の高い医療を提供すること,質の高い医師を養成するという目標では,医師会と一致している」と発言した.
 議事に入り,日医側から,内田常任理事が,「医師の偏在,確保」,鈴木満常任理事が「大学病院における外来医療のあり方」─について,それぞれ提言をした後,議論を行った.双方は,国の医療費抑制策がさまざまな問題を引き起こしていることを確認した.
 最後に唐澤会長が,「国の医療政策が,長期的な展望を持たず,現場の状況を反映しない財政主導で行われていることが問題であり,今後,本懇談会で意見交換をし,国民から理解される提案ができるよう努力したい」と,総括した.
 なお,全国医学部長病院長会議からは,大橋俊夫会長(信州大医学部長),澤 充副会長(日大板橋病院長),吉村博邦顧問(北里大常任理事),布施勝生名誉顧問(自治医大名誉教授),神保孝一(札幌医大教授),小川彰(岩手医大医学部長)の各氏,日医からは唐澤会長,宝住与一副会長,鈴木満・内田両常任理事が出席した.

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