日医ニュース
日医ニュース目次 第1102号(平成19年8月5日)

日医定例記者会見

7月11日
糖尿病対策推進会議の活用を提言

日医定例記者会見/7月11日/糖尿病対策推進会議の活用を提言(写真) 今村聡常任理事は,各地の医師会が糖尿病対策推進会議を活用することによって,糖尿病対策に取り組んでいくことが,今後重要になるとの考えを示した.
 同常任理事は,糖尿病は,心筋梗塞や脳梗塞,がんと違い,診療科が多岐にわたるため,各地域のかかりつけ医が積極的にかかわりを持つことが必要な疾患だと指摘.そうした意味からも,医療計画の策定,推進に当たって,今後,都道府県医師会や郡市区医師会が中心となって糖尿病対策推進会議を活用して,地域における糖尿病対策に取り組んでもらうことが重要になると考えていると述べた.
 同推進会議の活用については,政府が四月に取りまとめた「新健康フロンティア戦略」にも位置付けられている.そのなかでは,「メタボリックシンドローム克服のための国民運動の展開」が必要とされ,その具体的な例として,食育の推進とも連携した国民運動,「食事バランスガイド」や「エクササイズガイド」の普及・啓発と並んで,「日本糖尿病対策推進会議の活用」が掲げられている.
 また,「新健康フロンティア戦略」を踏まえて厚生労働省に設置された「糖尿病等の生活習慣病対策の推進に関する検討会」の「糖尿病等の生活習慣病対策の推進に関する論点」のなかにも,「効果的・効率的に生活習慣病対策を推進するための方策」として「日本糖尿病対策推進会議の活用方策」が重要であるとの記述がある.
 当日の会見で,同常任理事は,日本糖尿病対策推進会議を設立して以来,小冊子『糖尿病治療のためのエッセンス』や国民向けのリーフレットを作成・配布するなどの活動を行ってきたことも報告した.なかでも,神経障害合併症の症状を詳しく知るための資料として作成した「足チェックシート」を紹介.一万六千を超える施設から資料提供の申し込みがあり,百万枚を超えるシートを配布したこと,また,現在,そのシートを活用して,三十二万人を超える患者さんを対象とした調査が各地域で進められていることなどを説明し,推進会議の活動の意義を強調した.

日本糖尿病対策推進会議とは

 国民の健康づくりのためには,生活習慣病,特に糖尿病対策について,積極的に取り組む必要があるとの認識から,日医・日本糖尿病学会・日本糖尿病協会の3者で,平成17年2月に設立されたもので,現在,唐澤人会長が会議の会長を務めている.

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