日医ニュース
日医ニュース目次 第1110号(平成19年12月5日)

平成19年度都道府県医師会広報担当理事連絡協議会
これまでの広報活動の成果と今後の課題について討議

平成19年度都道府県医師会広報担当理事連絡協議会/これまでの広報活動の成果と今後の課題について討議(写真) 平成十九年度都道府県医師会広報担当理事連絡協議会が,十一月十五日,日医会館小講堂で開催された.
 冒頭,あいさつに立った唐澤人会長は,テレビCMなど日医の新たな広報戦略を取り上げ,「長年にわたり植えつけられた本会へのネガティブなイメージは一朝一夕に払拭することはできないが,新たな広報活動の展開によって,国民の日医への信頼が確実に増すことを確信した」との感想を述べた.
 また,次期診療報酬改定で本体の五・七%の引き上げを求める要望書を提出したことなどに触れ,執行部の考えに関しては,記者会見で公表するとともに,『日医ニュース』などを通じて報告しているとし,国民から信頼される日医のイメージづくりと,会員に向けた正確で迅速な情報発信のための広報活動について,理解と協力を求めた.
 つづいて,長瀬清広報委員会委員長が,これまでの広報委員会の審議状況や,日医ホームページ改善への取り組み,会長諮問に対する報告書作成などを説明した.
 中川俊男常任理事は日医の広報活動について,「TV─CM広報開始以降の日本医師会に対する意識調査報告」を用いて報告した.同常任理事は,日医では昨年十月からTVCM三編(「高齢者医療」「学校保健」「医師の心ない一言」)を放映しているが,今年三月に行った調査において,日医への関心度,期待度,役立ち度,信頼度のいずれも,ほぼすべての性・年代で前回調査に比べて上昇したことを説明.「TVCMや新聞広告はイメージアップ戦略のツールとしては有効である.現在,新しいCMを作成中で十二月から放映する.予算の関係で放映回数は少ないが,粘り強く広報活動を続けたい」と述べた.
 また,TVCMを作成した博報堂の橋本直彦MD戦略推進局局長代理が「国民と共に日本の良質な医療を守る―医師会の広報施策の現状と今後に向けて」と題して講演した.橋本氏は「TVCM・新聞広告は,きっかけをつくっているに過ぎず,医師会の本当の広報活動はこれから.地域の生活者のより多くの声を各地域の医師会が吸い上げ,それを国民の声として,医療制度改革を正しい方向へ導くパワーにしなくてはならない.日医が地域医師会を巻き込んでの総力戦である」と強調した.そのうえで,日医,各地域の医師会,医師,生活者が“四位一体”となって問題意識や目標を共有し,最善の医療を考える“運動体”化すべきだとして,運動体化の成功事例などを紹介した.
 協議では,各都道府県医師会から,「対外広報だけでなく,勤務医など医師向けの広報も必要ではないか」「TVCMによって日医に興味を持ってもらえたが,次は国民の味方であるというイメージを出して欲しい」「医師会の自浄作用を発揮することで,圧力団体というイメージが払拭されるのではないか」など,活発な発言がみられた.
 最後に,宝住与一副会長が総括し,「国民のために医療制度改革に取り組んでいることが,なかなか国民には伝わらない.日医の政策を国民に理解してもらい,われわれの提言が実現できるよう,全力で会務に取り組んでいく」と結んだ.

このページのトップへ

日本医師会ホームページ http://www.med.or.jp/
Copyright (C) Japan Medical Association. All rights reserved.