第1124号（平成20年7月5日）

日本医師会
役員就任披露パーティー

　日本医師会役員就任披露パーティーが，6月10日，都内のホテルで開催され，第118回日本医師会定例代議員会で再選された唐澤執行部の新役員が披露された．パーティーには，森喜朗元内閣総理大臣を始め，関係各界から800名を超える多数の出席者があり，新執行部に対する祝福と激励の声が寄せられた．

　当日は，唐澤人会長を始めとする新役員一同が，立礼して招待者を出迎えた．（写真右）パーティーは，午後五時，竹嶋康弘副会長のあいさつで開会．唐澤会長が登壇し，来賓・参会者への謝意を示すとともに，「医療を取り巻く状況は，子どもたちにも，高齢者にとっても，厳しい時代となった．国民の心配事は，健康に関すること，そして高齢になっても，健康で元気に過ごせるかということであり，そのような社会づくりに励んでいる．超高齢社会が迫っているなか，『国民とともに』との視点の下，医療担当者として力を合わせて，新しい方向性を探っていきたい．いろいろと難しい時代だが，皆様方からのさらなるご指導，ご鞭撻を賜りたい」とあいさつした．

あいさつを行う唐澤会長

　その後，新役員が登壇し，司会者が一人ずつ紹介を行った．（写真下）

壇上に整列した新役員

　来賓祝辞では，最初に，福田康夫内閣総理大臣からのメッセージが，羽生田俊常任理事により読み上げられた．
　「世界に誇る日本の医療発展への長年のご尽力に対し，改めて敬意を表するとともに御礼申し上げます．わが国は，国民皆保険制度の下，医師を始めとする皆様の献身的な努力に支えられ，世界一の長寿を実現しました．一方，医師不足や医療現場を巡る厳しい現状は，構造的なものであり，政治の責任として，根本的，迅速な対応が必要と認識しています．社会保障制度は，将来にわたり国民に信頼されるものでなくてはならず，唐澤会長にもご参画いただいている『社会保障国民会議』において，これからの日本に必要な社会保障の姿について，検討を進めています．また，ご批判をいただいている長寿医療制度は，国民の皆様にご理解いただく努力とともに，見直すべき点，手当が必要な点については迅速に対応し，定着を図りたいと考えています．日医の皆様方におかれましても，こうした取り組みに対して率直なご意見をいただくとともに，積極的なお力添えをいただきたいと存じます」（要約）．

伊吹文明自由民主党幹事長

　次に，伊吹文明自由民主党幹事長が，「世界に冠たる国民皆保険制度を守るためにも，政府と医師会は，国家・国民のために常に連絡を密にして，研鑽を積んでいかなければならない間柄だと思っています．信頼関係があってこそ，初めて相談・約束が出来るという意味では，誠実な唐澤先生の執行部が引き続き発足したことは，われわれにとっても，国民にとっても非常に喜ばしいことです．国民のために必要なことをしっかりと行っていくために，これからも手を携えていきたいと思います」と述べた．
　つづいて登壇した森元内閣総理大臣は，「唐澤会長の奇跡的な回復に大変驚いています．この難しい医療問題のなかで，唐澤会長には，居ていただかなければ困る存在との“天の声”ではないでしょうか」と激励．さらに，唐澤会長の著書『医療崩壊　医師の主張』を手に，「東京の下町で地域医療に力を注いでいる唐澤会長の下，新執行部のみなさんが国民の安心のために力を合わせて取り組んでいかれることを期待しています」とあいさつした．

森喜朗元内閣総理大臣		河野洋平衆議院議長

　河野洋平衆議院議長は，「唐澤会長には，『社会保障国民会議』に参加いただき，さまざまなご意見をうかがいました．日本医師会は，これからも，日本の社会全体を見渡して，政府・内閣に対して意見を述べて欲しいと思います」とあいさつした．
　来賓あいさつの後，石川育成代議員会議長の音頭で乾杯が行われ，その後，国会議員らが次々と祝辞と激励のスピーチを行った．
　会場は立錐の余地もないほどの盛況で，会場内には歓談の輪が多数出来た．また，唐澤会長の周囲は，激励の言葉を述べる来賓者であふれた．
　午後七時，宝住与一副会長が出席者に対して謝辞を述べ，日医に対するさらなる協力を要請して閉会を宣言，パーティーは盛会裏に終了した．

鴨下一郎環境大臣（左）		坂口力元厚生労働大臣（左）

鈴木俊一自由民主党社会保障制度調査会会長（左）