日医ニュース
日医ニュース目次 第1135号(平成20年12月20日)

社会保障審議会介護給付費分科会(11月21,28日)
施設系サービス等介護と医療の整合性について検討

社会保障審議会介護給付費分科会(11月21,28日)/施設系サービス等介護と医療の整合性について検討(写真) 第五十九回社会保障審議会介護給付費分科会が,十一月二十一日,都内で開催された.
 当日は,施設系サービスの「介護老人福祉施設」「介護老人保健施設」「介護療養型医療施設」─についてと,「口腔機能向上加算・栄養改善加算」「栄養管理体制加算及び栄養マネジメント加算」について検討を行った.
 議論では,「介護老人福祉施設」「介護老人保健施設」における看護職員などを基準より多く配置したことに対する評価や,施設内での看取りに関する評価,「介護療養型医療施設」での医療保険と介護保険の整合性を取るための見直しについて意見が挙がった.
 三上裕司常任理事は,医療の提供に制限のある老健でも,適切な医療が提供できるよう考えなければならないとして,介護保険と医療保険給付調整の見直しを求めた.介護療養型医療施設については,医師の当直している施設であるため,他の施設と比べ,介護職員の安心感が違うとして,その存在価値の見直しを求めた.
 また,介護療養病床の廃止について,「期限を過ぎると介護保険給付がなくなるだけであり,病床そのものがなくなるわけではない」と解説し,「このまま転換しなければ,医療保険で対応することになる.介護と医療の整合性を図るためにも,今後は,同じ目線で評価することを考えなくてはならない」と述べた.
 さらに,平成十八年四月より,利用者がサービス事業者を選択する際の指標とすることを目的に施行された「介護サービス情報の公表制度」について,内容や手数料負担に関する議論を分科会で行うように要望した.
 同月二十八日,都内で開催された第六十回分科会では,第四期計画期間(平成二十一〜二十三年)における六十五歳以上の者の介護保険料基準額の推計値が示された.金額は,第三期(平成十八〜二十年)より百八十円増額の四千二百七十円(介護報酬改定率および介護従事者の処遇改善のための緊急特別対策の軽減分による影響は,三年平均で約七十円)との見込みが示された.
 当日の議事は,「認知症関係サービス等」「介護療養型老健」と,「介護従事者の処遇改善を図るための報酬上の評価」「介護従事者の給与水準等の処遇に関する情報の公表」「介護サービス事業者の事業運営の効率化」についてであり,検討が行われた.
 同常任理事は,介護療養型老健に転換した施設への実態調査結果によれば,転換前後の入所者の要介護度に変化がなく,医療区分3の入所者もいること,入所者一人一日当たりの医薬品費・医療材料費が「転換後の介護療養型老人保健施設(千三百三十七円)」,「介護療養型医療施設(千三百四十四円)」であった実態から,「どちらの施設でも同じように医療が必要である.これらの施設の評価について,老健の類型の中で評価するのか,整合性をどのように取るのかが問題だ.また,従来型老健にも要介護度が重く,医療の必要性の高い入所者もいる.同じ状態であるのに従来型『老健』と療養型『老健』でサービスの差が出ることはおかしい.まったく違う類型を考えるのであれば,名称変更などを考えるべきではないか」と提案した.

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